将来一緒にクルマを作るクルマ好きの若者に出会える! 大学の自動車部対抗の「フォーミュラジムカーナ」に日産が協賛するシンプルな理由
日産が考える若者との付き合い方
昨年から始まった、全国から選ばれた大学の自動車部に所属する学生たちが、大会運営側から提供された車両やタイヤなどを用いて、イコールコンディションで争う新競技、「フォーミュラジムカーナ」。広島県にあるTSタカタサーキットで開催されたRd.3には、日産もブースを出展していた。展示車両のフェアレディZ NISMOが注目を集めていた一方で、訪れた日産の関係者は学生たちとどんなコミュニケーションを取ったのだろうか? 【画像】日産が「フォーミュラジムカーナ」会場で展示していたZ NISMOのドリフト走行
協賛に関して会社からの理解も深まった
昨年から協賛をしている日産。現場に来るスタッフは自動車部出身者が多いのも特徴だ。このフォーミュラジムカーナに対しては、会社からの理解も進んだ印象があるそう。 もともとこの競技会場への出展を打診された際、業界全体でクルマが好きな若者が減っていることに起因する将来への不安を日産側も考えていたことから、今回の協賛を決めたという事情があるという。そんな事情もあり、当初は自動車部OB/OGが現場に行き、いまの若者がクルマに対してどんな考えをもっているのか、コミュニケーションを取るといった形で現場に赴いていた。なので、採用活動を全面に押し出した参加体制ではなかったとのこと。 しかし、2年目へと突入したタイミングで、昨年度から今年度の採用やインターンなどで、少しずつこのフォーミュラジムカーナを通じて成果が見えてきたこともあり、日産はよりこの競技の重要性を考え始めたとのこと。また、今回はもともと開発系の部署にいた人事関連のスタッフも会場を訪れており、「クルマ好きが作るクルマはいいモノになるので、この場にいる若者たちには期待している」と語っていた。そんなクルマ好きの学生たちと、よりクルマについて本気で話せるこの場はとても貴重だとも語っていた。日産としても、「クルマ好きを採用したい」という考えが強いようだ。
「もっと魅力的なクルマを作らなきゃ!」と刺激を受ける
展示とデモランを行ったフェアレディZ NISMOも注目を集めていた。当日は運転席への着座OK、エンジン始動OK、エンジンの空ぶかしOKと通常のディーラー展示ではできないことがOKとされていた。なかなか貴重な体験になったに違いない。 また、学生たちとコミュニケーションを取ることで発見もあったとのこと。それは、「両親が日産車に乗っていて……」という学生が想像以上に多かったことだ。そんな思い出や愛着が詰まった日産が手がけた最新スポーツカーはどんなものなのか? 自動車部の学生たちは興味津々だったとのこと。そして、そんな学生たちとコミュニケーションを取っていると「もっと魅力的なクルマを作らなきゃ」と、メーカー側スタッフも刺激を受けることもあったとのこと。