日産スカイライン2000ターボGT-E・S(昭和55/1980年4月発売・HGC211型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト111】
ボディスタイリングは、GC210型同様、スカイラインの伝統ともいえるサーフィンラインを継承した端正なもの。ヘッドランプはデビュー時の丸型4灯から角型2灯へと変化しているが、これも当時のトレンドを示しているようで実に興味深い。 インテリアで最も特徴的なのは、水平ゼロ指針のメーターだが、これは日産が総力を注いで開発したかつてのレーシングマシン、R382のデザインを受け継いだものだった。インテリアの処理は現代の目で見れば非常に古典的だが、当時、メーターを初めとする各部のデザインは、スパルタンな印象をスカイラインに求めるユーザーに大人気だった。 さらにターボモデル以外にも、昭和55(1980)年6月には異色のディーゼルGT(2.8ℓのLD28型直6ディーゼル)を追加。これを機にTIに2Lの4気筒エンジンとGT譲りの4輪独立懸架を投入するなど、モデル末期でもその進化に余念はなかった。 かくして、「ジャパン」の愛称で親しまれた5世代目のスカイラインは、昭和56(1981)年の秋にはフルモデルチェンジが行われ、新世代のR30型へと進化を遂げる。
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テストコースでの計測では0→400m加速が16.47秒、最 高 速 が193.03km/h、0→100km/h加 速 が11.85秒を記録。最高速は当時の国産トップをマークした。牙を抜かれた・・・という代名詞に甘んじてきたスカイラインにとっては久々の復活の狼煙が上がった。
日産スカイライン2000ターボGT-E・S(HGC211型)諸元
●全長×全幅×全高:4600×1625×1375mm ●ホイールベース:2615mm ●車両重量:1230kg ●エンジン型式・種類:L20ET・直6SOHCターボ ●排気量:1998cc ●最高出力:145ps/5600rpm ●最大トルク:21.0kgm/3200rpm ●トランスミッション:5速MT ●タイヤサイズ:185/70HR14 ●新車価格:185万2000円
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