「入江君に読んで欲しくて描いた」騒動後初対談でカラテカ矢部が明かした本音
約5年ぶりに、カラテカの矢部太郎さんと入江慎也さんが紙上での対談で顔を合わせた。 高校の同級生として出会った二人がお笑いコンビを結成して26年になるが、二人の共演がなくなったのは、2019年に入江さんが吉本興業から契約を解消されてからだ。 矢部さんは、漫画『大家さんと僕』が手塚治虫文化賞短編賞を受賞するなど、芸能活動以外にも活躍の幅を広げてきた。その矢部さんの新作漫画『プレゼントでできている』(新潮社)には、「入江君に読んで欲しくて描いた」話が含まれているという。 入江さんが矢部さんに嫉妬心を抱いていた20代の頃のアフリカロケ、良かれと思った“プレゼント”が迷惑につながる恐ろしさ、自暴自棄になりそうだった入江さんを救った矢部さんの言葉など、二人が今の気持ちを語り合った。
入江慎也×矢部太郎・対談「プレゼントへの恩返し」
矢部 2月にご飯食べて以来だね。入江君が吉本(興業)を辞めてからも時々会ってご飯食べて話してて。95パーセント入江君が喋っているけど(笑)。 入江 そうだね。 矢部 否定しないね(笑)。 入江 この先どうしていこうとか、いまやってる仕事、清掃業での悩みや不安とか、矢部の漫画とは真逆の話をしている。全然ほっこりしない……。 矢部 もともと月1回のカラテカライブのあとにご飯を食べに行くことはあったし、今もプライベートでは会っているけど、こうやって改めてお仕事として話すのは本当に久しぶりだよね。 入江 ツーショット撮影で見つめ合ったらさすがに照れたな。メシに行くときも共通の友人が一緒で、二人きりで会うことはないし。 矢部 3月末に出した『プレゼントでできている』は、僕がこれまでもらった様々な“プレゼント”について描いたエッセイ漫画なんだけど、そこには入江君との思い出も描かせてもらっていて。 入江 20代半ばくらいに行ったアフリカロケのことね。 矢部 そう。あそこは特に入江君に読んで欲しくて描いたんだ。あのときの体験は今でも僕の中で結構大きいことで、だから今回、ぜひ入江君と対談したいって希望させてもらいました。 入江 ちょっと……緊張してきた……。 矢部 なんでよ(笑)。今回の漫画を描いていくなかで、プレゼントって形のあるモノもあれば、そうでないモノもある。モノを通じて気持ちをあげているようなところもあるなって気が付いて。それで思い出したのが、当時アフリカの部族の方がされた「祈り」だったの。入江君の体調が急に悪くなって寝込んじゃった夜、カメラが回っていないのにみなさんが総出でお祈りしてくれたんだよね。「誰かのために祈ること」もプレゼントの一つなのかもと思って、このロケのことを「祈り」という一話にした。でも漫画は僕が一方的に描いたものだから、入江君の感想を聞ければいいなと。