【ハイライト動画あり】埼玉ワイルドナイツ開幕3連勝。 ブラックラムズ東京の勢いを抑え込む。ジャパンラグビー リーグワン2024-25 第3節
その後、埼玉WKが1PGを追加するも、BR東京は後半7分、池田のトライと中楠のゴールで20-16と差を詰めて観客席を沸かせた。しかし、後半なかばからは埼玉WKが攻撃をテンポアップ。15分、WTB長田智希がスキーのスラロームのようなステップワークでディフェンダーを交わしてトライすると、28分にも長田がトライを追加。34-16となってほぼ勝敗は決した。最後は埼玉WKの交代出場のFL長谷川崚太がトライを加え、39-16でノーサイドとなった。
堅守速攻が持ち味の埼玉WKが、ボール保持率63%、地域獲得率も66%と圧倒した。多くの時間を自陣で戦うことになったBR東京に勝機を見出すのは難しかった。BR東京の武井日向キャプテンは、「ハードワーク、エフォート、フィジカリティーの一貫性はあったが、チャンスを与えすぎた」と、自陣でのミス、反則を悔やんだ。地力アップは間違いないが、プレーの精度やゲーム運びに課題は残る。
埼玉WKは負傷者に代わって出場した選手が活躍。野口の防御でのポジショニングや、キャッチの精度は特筆すべきものだった。小山大輝に代わってリーグワンデビューとなったSH萩原周は、週初めにロビー・ディーンズ監督から先発を告げられて、「23年間で一番緊張した」という。しかし、ラックサイドを果敢に突破するなど思い切ったプレーでアピール。新人を伸び伸びとプレーさせる包容力も埼玉WKに強さだろう。後半に投入されたSH高城佑太も巧みなパスさばきでテンポアップに貢献した。個々の基礎スキルの高さ、戦略の浸透度など埼玉WKの強さを再認識させられる戦いだった。
村上 晃一