大記録を前にしても「なにも考えていない」 23歳・平田憲聖のクールな強み
◇国内男子◇バンテリン東海クラシック 事前(25日)◇三好CC西コース(愛知)◇7300yd(パー71) 【画像】<ルールQA>ドロップしたボールがペナルティエリアに… 今月破竹の勢いでタイトルを重ねる平田憲聖にとって、未踏のツアー記録に挑戦する4日間となる。9月は「フジサンケイクラシック」、「シンハンドンヘ オープン」の2週連続優勝で入り、前週「パナソニックオープン」で今季4勝目をマーク。今週はツアー史上初の『月間4勝』がかかる。 さらに『年間2度の2週連続優勝』となれば、中嶋常幸(1983年、86年)、尾崎将司(1988年)に次いで36年ぶり3人目。23歳308日の『年間5勝』は、1973年の尾崎将司(26歳277日)を更新する年少記録となる。
数々の記録に手を伸ばしていても、やはり23歳はいつもと変わらず冷静だ。「本当になにも考えていなくて。先週も勝って、『9月に3勝したんだ』という感じ。それがいいんだと思う」。感情を無理に押し込めることなく常に自然体でいられることが、長いシーズンを戦う上でひとつの強みになっている。 自宅の愛犬(ミニチュアシュナウザー)2匹にメンタルを癒されて乗り込んだ今大会は、3年連続3回目の出場。昨年は3日目の「76」が響いて23位と上位を逃がし、22年は2日目に「81」をたたいて予選落ちした。「ティショット次第で簡単にボギーを打ってしまうので、それだけは避けたい」と、1打目の正確性をコース攻略のポイントに挙げる。
愛知県は、大阪学院大3年時に出場した2021年「日本学生」(愛知カンツリー倶楽部)を制した地。これによりQT(予選会)にサードから加わる資格を手にし、ツアープロへの扉を切り開いた。「本当に思い出の地だし、自分の中で愛知県は好き。優勝した所って自分に縁があると思うので、今週もそれに乗っかって頑張りたい」。記録への挑戦が、間もなく幕を開ける。(愛知県みよし市/塚田達也)