【40代・50代の睡眠改革】自分のベスト睡眠を探求しよう
「この連載でも『〇〇がいい』『こんな〇〇の寝方が良い』などといろいろお伝えしてきました。何かお試しされたモノや行動はありましたでしょうか?」と問うのは、ネムリノチカラ代表、快眠コンシェルジュのヨシダヨウコさん。今回のお話は、「自分のベスト睡眠の探求」についてだ。 「個人差は必ずあります。ご自分にとって合う合わないが生じるのは確かです。 個々のカラダの硬さや寝室の向き、誰と寝室をシェアしているか、臥床、就寝、起床時間などで眠りの満足度も変化します。もちろん年齢によっても変化しますから、満足感を得るためには、日々少しずつでも改善していく必要があります」
寝室は眠りの実験室
「例えば頭をどの方向に向けたら眠りやすいのかに関して、前に『北向きがよい』とお伝えしました。 ただ、これもご自分で試されてみると、寝室の構造上、南側が眠りやすいという方もいるでしょう。しかしいつもと違う方向で寝てみることで、その違いがわかるはずです。 小さい子はよく360度ぐるぐるしながら寝ていたりしますが、それも寝ていて落ち着く場所を無意識に探しているからだといわれます。私も小さい時は、夜中にムクっと起きて座ったかと思うと反対側にパタっと倒れて、またすやすや眠ったり、布団と壁の隙間に入っていたりと、奔放な寝方でした」
ベスト睡眠のために試したいことは… □ 寝る時の向き □ 温度 □ まくら元に携帯を置く置かない □ 寝る前にストレッチをするしない □ お風呂に入る入らない、それも就寝直前か時間を空けてからの就寝か □ 寝具の色を変える などなど、もうとにかくいろいろ実験してみてとヨシダさんは続ける。 「1、2日では感じ方が分からないこともありますが、幸いにもこの実験のいいところは毎日できるという点です。毎晩その都度、自己最強の眠りを作ると思って、日々何か変化させて今夜も新しい自分のベスト睡眠への旅に出てみてください。 私がオススメする実験は、 ・日中の運動量 ・寝る前のお酒と食事の時間 ・入浴時間と湯船につかるかどうか ・リビングと寝室の照明 など。 もっともっとたくさんありますが、まずはご自分の睡眠を観察して、変化させることで何が違うのかを実感してください。 そして、できればひとつ変化させたら2週間くらいは続けていただけたらと思います。一晩ではさすがに変化に順応できない部分もありますから、しばらく続けて変化を観察してみてくださいね。では、今宵も良い眠りを」
【話してくれたのは】 ヨシダヨウコさん ネムリノチカラ代表。快眠コンシェルジュ。日本睡眠学会正会員。寝具店の娘として生まれ、心地よい睡眠を幼児期より体験するが、社会人になりたての頃、働きすぎで体調を崩す。また、実母の介護生活からも睡眠の重要性を再認識する。 漢方、発酵食、アロマ、呼吸、瞑想、ストレッチなどを取り入れ、日々「質の良い睡眠」を探求しながら、各方面へ発信中。代表を務めるネムリノチカラでは、企業の健康経営セミナーや個人の睡眠相談に応じるなど、睡眠全般についてのサポートを行っている。著書に『眠りのチカラ タイプ別睡眠改善&リッチ睡眠TIPS 101』(みらいパブリッシング)がある。