村田諒太が“疑惑の判定負け”で世界ベルト逃し場内騒然!
“ベルトを盗まれた”村田は「足を使うのは上手かった。(途中)どうなんだろうというところはあった。ダメージブローじゃなくてジャブをとったということなんでしょう。そこは納得せざるを得ない。もっと打てる場面があっても良かったと思う。休む場面があったにつけ込めなかった反省が残ります」と謙虚に語った。 疑惑判定に持ち込ませないためには強引に攻めてKO決着をつけておくべきだったが「効いたパンチは一発もなかったが、ジャブと、振ってくるフックには、やはりパンチ力があった」とも言った。 WBAのジャッジ講習を聞いたことがあるが、有効打、手数、リングゼネラルシップ(ペース)の順序で判断する原則だったが、実際は、有効打よりも手数を優先する傾向にある。手数とリングゼネラルシップを合わせて考えているのかもしれないが、WBCのように途中採点を公開しないWBAの判定は、しばしば問題になる。加えて暫定王者を乱発して著しくタイトルの権威を落としていた時期もあり、帝拳グループでは、WBAのタイトル戦を控えてきた。今回は、マッチマイクが、非常に難しいミドル級のためWBAのタイトル戦を行うことになったが、恐れていた不可解判定が現実になったのである。 JBCの審判委員長をした経験もある森田氏は、「3人いるジャッジは、それぞれ見る角度も違い、手数を取る人、しっかりしたパンチを取る人など様々だ。日本人はしっかりした有効打を取るが、外国人には手数を取る人もいるからね。私の採点は、2ポイント村田だったが」とジャッジ事情を説明したが、それにしても、ここまで、ジャッジに大きな差が出るのは、疑惑としか呼べない。 ほとんど綺麗な村田の試合後の顔が物語っているが、エンダムは確かに多彩にジャブ、フック、ボディ、アッパーと手を出したが、そのほとんどがブロックの上からのタッチブロー。前述の石田氏も、「村田は作戦通りだったと思う。エンダムは、ああやって倒れながらパンチのダメージを逃がしているが、KO寸前だった。どちらがパンチを効かされたか、はハッキリしている」という。 「村田は完璧なボクシングをやった。私は負けたような試合で勝ちの判定が出ることを(一般ファンの信頼を失うと)恐れていたが、こんな最低の判定が出るとは。あの2人(エンダムを勝ちにしたジャッジ)以外の関係者は、誰もが村田が勝ったと言っていた」。本田会長の怒りは収まらなかった。