「勉強しなさい」は偏差値を下げる呪いの言葉 子どもを勉強嫌いにする「親の5つの言動」
人の評価はまずはプラス部分からすることは基本原則です。この原則から外れ、マイナス部分の指摘をして伸びる子は、人生を悟った子です。ということはほぼいません。 (4)わからない問題、自力で解けない問題ばかりやらせる 勉強が嫌いになっていく要因の一つに、わからない問題が続いてしまうということがあります。授業はどんどん先に進むため、少し停滞しているとそこからわからなくなっていくことはよくあります。過去の基本部分が抜けているのに、現在進行中の授業内容が理解できるわけがありません。その間、わからない状態で、じっと授業を受けなくてはいけない、勉強しなくてはならないとしたら“地獄”です。
子どもにとって必要なレベルは、少しストレッチした程度のレベルです。それであれば、やってもいいという気持ちが出てきます。 ゲームでも、やる気がなくなるのは、簡単すぎるゲーム、まったく歯が立たないゲームです。勉強も同じです。特に算数は積み上げ型の科目であるため、基礎が抜けるとその後は総崩れになります。そのような状況で粛々と毎日授業を受けられる子はいません。 もし、今勉強から心が離れているとしたら、一旦、子どものレベルにあった内容に落としていく必要があります。そのほうが、復活が早いです。
(5)大人が子どもに「できない子だね」「〇〇は苦手だな」と勉強に関してネガティブな発言をする 子どもの感受性は大人が思っている以上に強いことを知っておく必要があります。子どもの心を無視して、土足で心に踏み込んで、平気で傷つくような言葉を使う大人も世の中にはいます。基本的に、聞いていて心地悪い気分になる言葉は使わないほうが無難です。このような言葉を継続して使われると、いつしか子どもをできない状態に“洗脳”しかねません。
■ネガティブな言葉は、自分で言っても心を蝕む 一方、子どもの中には自分を卑下してネガティブ発言をする子もいます。かつて中学生を指導していたときに、ネガティブ発言をよくする子がいました。「僕は数学が苦手でできない」と頻繁に言っていたのです。そのようなときに、ただ「ネガティブな発言をすることは良くないよ」と言っても効果はありません。そこである会話をしたら、その後は一切言わなくなり、前向きに勉強に取り組み、数学がぐんぐん伸びていきました。それが次の会話です。