「勉強しなさい」は偏差値を下げる呪いの言葉 子どもを勉強嫌いにする「親の5つの言動」
■「勉強しなさい」は呪いの言葉 また、強制的にやらせるときに使用する言葉、「勉強しなさい」という声かけがあります。この言葉を筆者は35年前から「呪いの言葉」と称し、保護者面談で次のようなお話をしてきました。 「1回勉強しなさいと言うと、そのたびに偏差値が1下がるのでやめたほうがいいです」 もちろん実際に偏差値が1下がるわけではありませんが、イメージとして話していました。 「〇〇しなさい」が、効果がないことを実感できる別のエピソードもあります。例えば、パートナーから「早く料理しなさい」と言われたらどのような気持ちになるでしょうか。おそらく快く料理はしないはずです。それよりも、「今日の料理、とても美味しかったよ」と言われたら、また作りたくなるのではないでしょうか。人間の心というのは、このように動いています。
以上のように、強制的に勉強をやらせていると、動かなくなるだけでなく、勉強が嫌いになっていきます。ちなみに子どもの大好きなゲームやYouTubeを仮に強制的にやるように毎日しつこく声かけしていけば、子どもはゲームや動画を嫌うようになります(これはあくまでも原理的な話であり、実行は厳禁です)。 (3)成績やテスト結果を見てマイナス部分の指摘から入る 子どもは親の表情をよく見ています。見ていないようで見ています。親がどのようなときに表情が明るいのか、暗いのか敏感に感じ取っています。
例えば、子どもの成績やテストの点数が親の期待値から低いとき、親の表情が曇ることがあります。そのときの子どもは親の「私の期待に応えないあなたを認めない」というメッセージを受け取っています。 ■人の評価は「まずはプラス部分から」 さらに、言葉に出して成績やテスト結果のマイナス部分を指摘することもあります。例えば、80点取ってきた子に、「この計算ミスはどうしたの?」「文章ちゃんと読んでいないから失点しているよね」とマイナス部分をはじめから指摘されていると、子どもは勉強嫌いになっていきます。