「ディプティック」が没入型の新店舗をパリとロンドンでオープン カルチャーイベントやカスタムサービスを用意
2年の歳月をかけて改装したパリの店舗は2階建てで、複数のエリアで構成する。ミーティングや展示会、アーティスティックな体験に特化した“エスパス・エフェメール”というエリアは、パリのアイコニックなコンセプト・ストア「コレット(COLETTE)」の創設者であるサラ・アンデルマン(Sarah Andelman)がキュレーションを協力した。同エリアでは、パリ最古のコーヒー専門店カフェ ヴェルレ(CAFE VERLET)とのコラボレーション・コレクションを皮切りに、年に3~4つのプロジェクトを紹介する。
コラボ第2弾は、南仏イエールに位置する現代美術アートセンターのヴィラ・ノアイユ(VILLA NOAILLES)との長期に渡るコラボレーションを祝福するイベントを開催する予定だ。セミション=シニア・バイス・プレジデントは、「昨年ヴィラ・ノアイユの100周年を記念して、ヴィラ・ノアイユと提携している10人のアーティストに巨大なキャンドルの装飾を依頼した。とても想像力に富んだクリエイティブな作品ができたので、パリでも展示したいと思った」と経緯を説明する。9月には彫刻家シリル・ロンスラン(Cyril Lancelin)の自然から着想を得た記念碑的な作品群を展示し、年末にはイギリス人デザイナーのルーシー・スパロウ(Lucy Sparrow)と協業したクリスマスマーケットを開催する予定だ。
ワークショップに特化したエリアでは、嗅覚特性やギフトラッピングなどについて学べるほか、子ども向けの特別なセッションも用意する。“ヘリテージ・ギャラリー”と名付けたエリアには、もう一つの展示スペースを設けた。同エリアでは「ディプティック」初期のボトルやキャンドル、創設者の私物や原画などを展示する。
そのほかに、職人による限定のデコレーション・コレクションを紹介するコーナーや、パリのフラワーアーティストであるステファン・シャペル(Stephane Chapelle)の作品を取り入れた“ル・ジャルダン・イマジネール”というエリアを設けた。同エリアはシャペル自身がキュレーションを担当し、季節によってセットやアレンジメントを変更する。