フォーミュラE開幕戦は波乱続きで赤旗2回の大荒れ! ジャガーのエバンスが最後尾スタートからまさかの大逆転優勝
2度の赤旗もなんのその ふたつの新記録が誕生
レースはジャガーのエバンスを先頭に、以下ポルシェのダ・コスタ、マクラーレンの新鋭バーナード、同チームのバードの順で再開。エバンスに対し、若干バッテリー残量で優位に立つダ・コスタがコーナーへの飛び込む隙をうかがうが、エバンスが巧みにブロック。3番手のバーナードのバッテリー残量は余裕だが、スピードが足りず前2台に挑めないでいる。しかし、背後の僚友バードは後方をがっちりとガードしポジションを堅守。 結局、エバンスが後方からのアタックをしのぎ切りトップチェッカー。レース後には「正直、今回のレースは自分にとっても驚きの展開でした。予選では、不運に見舞われ、1周もできずに最後尾からのスタートとなったので、このような結果になるとはまったく予想していませんでした」と本人も驚きの結果となったようだが、これによりエバンスは、フォーミュラE史上初の最後尾スタートからの優勝を記録したドライバーになった。 2位にはポルシェチームのダ・コスタ、3位にはマクラーレンチームのテーラー・バーナードが入り、表彰台をジャガー、ポルシェ、日産のパワートレインが分け合った。 なお、17位スタートから一時ペナルティとタイヤ交換で最後尾近くまで下がりながらも3位に入ったバーナードは、20歳と189日という若さでの表彰台獲得となり、フォーミュラEの最年少表彰台記録を更新した。 開幕戦から2度の赤旗に、111回のオーバーテイク、トップに立ったドライバーが5人と乱戦模様の展開となったフォーミュラEシーズン11開幕戦。「GEN3 Evo」導入によるアタックモードの変化は、もはや某人気カートゲームでスターを獲得した無敵状態ともいえる走りで、レース内容を劇的に変化させた。あまりにインパクトが強烈なので、一層のこと東京ePrixではアタックモードに入ったら会場に無敵状態を表すあのゲームサウンドを流してほしいぐらいだ。 次戦は年明け1月11日、舞台はF1でも使用されるメキシコシティのコースをフォーミュラE用にアレンジして開催される第2戦だ。お楽しみに。
TET編集部