【真理子の部屋/晩秋S】誰よりも競馬での強さを知っている
◆勝負しにいく覚悟
先週、所属する角田晃一厩舎の管理馬で2勝を挙げている大和騎手ですが、その喜びとともに「(ゴッド)ブルービーを勝たせられなかった」と悔しさをにじませるレースもありました。「ここでちゃんと勝てていたら、次のレース選択が楽になったのに」との言葉には、2着だったという騎手としての気持ちより、ブルービーのローテーションや馬主さんのこと、そして厩舎の方々の思いを何より優先されているように思いました。 毎日厩舎で顔を合わせて、助手さんたちにもお話を聞いて、何ならその血統…母やきょうだいのことも詳しく知っている子もいて。そういう所属厩舎の馬で競馬に出走することには、記者の立場からは想像できないような思いもあるのではないかと感じます。 「マテンロウガイのレースの仕方で、今回いろいろと考えていることがあって…」 角田騎手は考えの一部も明かしてくれましたが、それは“作戦”でもあるはずなのでここでは書かずにおかせていただきます。でも「前回、あんなに苦しい展開で頑張ってくれたんだから。僕も覚悟を決めて勝負しにいきます」という、角田騎手がマテンロウガイに寄せる信頼、そして必ず勝たせるぞという気持ちさえお伝えできれば、ファンの皆さんならイメージが湧くのではないでしょうか。 そして当日もきっと、角田騎手と同じ気持ちで、必死に脚を伸ばすマテンロウガイがゴールするその瞬間まで、声援を送り続けてくれると思っています。
赤城 真理子