醍醐寺で開創1150年の大法要始まる、平安から続く祈り表現
真言宗醍醐派総本山・醍醐寺(伏見区)で14日、開創1150周年を記念する「慶讃大法要」が始まった。18日までの会期中、密教、顕教、修験道の各法流による法要が営まれ、平安時代から続く祈りの形を表現する。 醍醐山頂(標高約450メートル)の「上醍醐」にある五大堂の前ではこの日、約20年ぶりに修験道の作法による「柴燈(さいとう)大護摩供」の法要が行われた。山伏姿の修験者らは、麓の「下醍醐」から約3キロの山道をホラ貝を吹き鳴らしながら、約1時間かけて上醍醐に到着。野外に設置された護摩壇に信者らが願いを書き記した護摩木を次々に投げ入れると、炎が上がった。 大原弘敬執行長(しぎょうちょう)は「心のふるさととして、上醍醐が修験道の聖地として輝くことを祈ってやまない」とあいさつした。 醍醐寺は貞観16(874)年、上醍醐で弘法大師・空海の孫弟子の理源大師・聖宝(しょうぼう)が観音をまつったのを始まりとする。醍醐天皇の帰依を受け、下醍醐に五重塔をはじめとする堂宇が整えられた。(田中幸美)