競り合う3候補、個人演説会で政策訴え 福知山市長選は終盤
後半戦に入った京都府福知山市長選挙。現職と新人2人の計3人が立候補して激戦となっており、各候補者は自身が思い描く政策を力強く訴えている。森山賢候補(31)無所属・新▽小瀧真里候補(64)無所属・新▽大橋一夫候補(70)無所属・現=自民、公明推薦=は、それぞれ個人演説会を開き、地域の人々がじっくりと耳を傾け、誰に一票を託すのかを見極めようとしている。それぞれの訴えを聞いた。
■森山賢候補 10万人都市めざし人口増で衰退防ぐ
元会社員で無所属新人の森山賢候補(31)は、「福知山は人口10万人都市をめざしたまち。それくらいの気概を持って人口増を考えないと、衰退していくばかりだ」と訴えた。 新たな工業団地の設置をめざして国、府と交渉していくこと、地元に仕事を回し福知山のためになる事業もしていくと訴え、「企業の流出を防ぎ、若者らが働ける場所を作ります。また、通勤手当の補助などを考え、福知山に住んで京阪神へ通勤ができる環境を整えたい」とした。 新文化ホール整備は「民も官も稼げる施設にできる。PFI(民間資金等活用事業)などの手法も含めて複数案の青写真を示し、北近畿の中核都市としてふさわしい事業にしたい」と力を込める。 福祉人材の教育機関の整備や待遇改善のための手当補助の検討、福知山公立大学へ地元から進学する場合の学費免除なども説明し、「福知山にとって最大の選択を」と呼びかけた。(2日、小谷ケ丘ベースで)
■小瀧真里候補 教育と子育て充実で好循環のまちへ
前市議で無所属新人の小瀧真里候補(64)は、「教育と子育て施策を一番にやりたい。ここが充実すると若い人が福知山に集まるようになって働き手が増え、税収の増加や高齢者福祉の充足など、良い循環が生まれる」と力説する。 給食費の無償化、空き家活用など移住者への支援にも取り組むとし、「農地の将来を考える地域計画作りが進んでいます。農業者らと協働し、給食センターで地場産作物を活用することなども考え、地域が豊かになるようにしたい」と訴えた。 かつて夜久野学園校長を務めたことから、旧3町にかける思いは強く、「(市長当選後は)各町を訪れる日を作り、地域の人とひざを交えて施策などを話し合いたい」。 地域のために活動する人と人をつなぐことが市長の仕事と考える。「新文化ホール整備など、今は対話が無いことが課題。市民みんなが当事者になり、対話を通してまちづくりをする福知山に」(4日、三和荘で)