【高校サッカー】創部21年目の龍谷富山が初の全国選手権へ「会心のゲームができた」
◆第103回全国高校サッカー選手権富山県大会・決勝▽龍谷富山2-0富山東(9日、富山県総合運動公園陸上競技場) 富山県大会の決勝が行われ、龍谷富山が2-0で富山東に勝利し、初の全国高校選手権(12月28日開幕、国立競技場ほか)出場を決めた。準決勝では優勝候補の富山第一を4-1で撃破し、この日はセットプレーで前半に2得点を挙げると、後半もコンパクトな守備を崩さずに危なげなく快勝。創部21年目で初の栄冠を勝ち取り、試合後は肩を組んで校歌を合唱した。創部の初年度から指揮を執ってきた濱辺哲監督(45)は「選手たちが頑張ってくれて、会心のゲームができて率直にうれしい。この1週間、あまり寝られなかったので、本当にホッとしてます」と笑顔を浮かべた。 もともと女子校だったが、1999年度から共学化。2004年にサッカー部が創部し、JFL・アローズ北陸のGKとしてプレーした経験を持つ濱辺監督が就任した。「1年目は部員11人きっかり。全く知名度もなかった。やめていく部員も続いて、最初の2、3年は部の存続も危なかった」と振り返る。しかし、5年目からは本格的に強化を開始し、20年には富山県大会で2年連続の4強入り。22年からは進学・スポーツコースも新設され、部員は51人となった。「学校全体が盛り上がっている。選手たちも一戦一戦、たくましく成長してくれました」と振り返った。 22年にはJ3カターレ富山とも包括連携協定を締結し、カターレの選手やトレーナーが授業を行い、大きな刺激を受けてきた。「今のままでは全国で通用しないと思っているが、チームの良さを生かしたい。初めての経験となるが、思い切って戦わせてあげたい」と指揮官。初の大舞台で新たな歴史を作り上げる。(中田 康博)
報知新聞社