最先端のAIテクノロジーを介してファッションの未来の扉をグローバルに開く、「AIファッションウィーク」のこれから
従来の制限を超越するAIファッションの魅力
ー第1回のAIファッションウィークを通じてどのような手応えを感じましたか? 参加デザイナーからは「新しい挑戦だった」「新しいキャリアを構築できた」など、多くのポジティブなフィードバックをもらいました。多くのメディアからも興味を持ってもらうことができ、「VOGUE」や「Business of Fashion」からも取材がありました。 1回目のファッションショーはAIトレンドがまだ初期段階だったことや、AIをどう進化させていこうかというフェーズで多くのスポンサーがつきました。 今は2回目のファッションウィークに向けてスポンサーを探していますが、今後は実際に製作した商品のセールスでも売り上げを伸ばしていきたいです。私が創設したAIクリエイティブスタジオ「メゾン・メタ」では多くのブランドとプロジェクトを行ってきました。その頃からAIファッションに対して手応えを感じていたので、この経験を生かしていきたいです。
ーリアルなファッションウィークではなく、AIファッションウィークを開催する意義とはなんですか? 大きな違いでいうとAIファッションウィークはフィジカルには存在しないということ、リアルなファッションウィークに比べ、AIファッションウィークは新しいやり方や過程を採用していることです。 従来のデザイナーはデザイン画を描いて、パターンを引いて、裁断をして――。多くの工程と時間をかけるのに対し、AIでデザインするファッションは時間も短縮ができ、ファッションを知らない人でも簡単にデザインすることができます。制限を取り払っていくこともAIファッションウィークを開催する意義だと感じています。 ーファッションを知らない人がデザインする洋服は実際の商品化が難しいのではないでしょうか? 各デザイナーが考えたデザインの中には複雑すぎるものなど、実際に商品化するのが難しいものもあります。しかし、第1回で選ばれた3人のデザイナーたちは商品化の過程の中で「REVOLVE」のチームがコンサルに入り、実際の商品化に向けてサポートをしています。
ー今後、AIファッションウィークが目指す方向は? 現在は静止画のみでの発表なので、今後は動画も取り入れていきたいですね。将来的にはAIから実際に洋服を作って、モデルたちがキャットウォークをするリアルなファッションショーを開催したいです。 ワールドワイドのファッションカレンダーに掲載されるようにしたいですし、現在リアルなファッションショーを開催して活躍しているデザイナーたちが、逆にAIファッションウィークに参加するというのも見てみたいです。