好感度No.1選手はベッツ、エンジェルスは「とにかく球団運営が拙い」...アンケート企画から見えるメジャーリーガーの「本音」<SLUGGER>
先日、米ウェブメディア『ジ・アスレティック』が100人以上のメジャーリーガーを対象としたアンケートの結果を発表した。 【動画】選手仲間から球界No.1プレーヤに選ばれた大谷の今季23号アーチ! 「球界最高の選手は誰?」という項目では、大谷翔平(ドジャース)が全体46%の票を集めてダントツ。逆に「最も過大評価されている選手」では、アンソニー・レンドーン(エンジェルス)を抑えてジャズ・チゾムJr.(マーリンズ)が最多得票を集めた。これ以外にも多岐に渡るアンケート内容から、現在の「メジャーリーガーの本音」に耳を傾けてみよう。 昨オフのドジャースの大補強が「球界のためになると思うか?」 との問いには、実に91.8%が「イエス」と回答。かつてのヤンキースを彷彿とさせる札束攻勢に“新・悪の帝国”と揶揄する声も一部にはあったが、やはり大半の選手たちはお金をかけて勝利を目指すチームを歓迎しているようだ。「ベースボールにとって良いことだし、どのチームにもできたはず」「球界が一番良かった頃は、ビッグマーケットのチームが大金をかけていた。みんな認めたがらないけど、ファンはスーパーチームが好きなのさ」との声が選手からは出ていた。 そのドジャースからはムーキー・ベッツが「チームメイトになってみたい選手」で大谷に倍近い12.6%の得票を獲得した。この質問には「成績を除外する」「すでに知り合いの選手は除く」いう条件がついていて、言ってみれば「好感度投票」のようなもの。MLBトップクラスの実力を誇るだけでなく、いつも笑顔を絶やさず、故障した相手選手を気遣う優しさも光るベッツが選ばれたのは納得だ。 逆に「選手の間で評判が悪い球団」では、アスレティックスが40票(複数回答可)でダントツ。オークランドからの移転をめぐるゴタゴタもあり、オーナーがチーム強化にまったく興味を示していない状況では当然だろう。2位はホワイトソックスで19票、3位に大谷が昨季まで所属していたエンジェルスが入った(14票)。「とにかく球団運営が拙く、ケチっぽい」「全体的な機能不全」「マイナーリーガーの扱いが酷いと聞いている」と散々な悪評を集めており、これだけ見ても大谷が出て行ったのは正解だったと思える。 エンジェルスと言えば、今年1月にレンドーンが「シーズンが長すぎる」と発言して物議を醸した。アンケートでは「レンドーンに同意するか?」との質問項目もあったが、これにはは68.3%が「ノー」と回答している。 「俺たちはこれをもう150年もやってきているんだ。文句を言うやつは軟弱者だよ」「シーズンが長いからこそ、本物と一発屋が分かれる。だからこそ、毎年32先発をこなすゲリット・コール(ヤンキース)が特別な存在になるんだ」と、さすがはタフなメジャーリーガーという意見もあれば、「(シーズン120~125試合にすると)これまでの記録との比較が台無しになる」とファンを代弁するような声も寄せられていた。 文●藤原彬 著者プロフィール ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。X(旧ツイッター)IDは@Struggler_AKIRA。
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