こんなアイアンが欲しかった! 軟鉄鍛造のストロングロフト。ヨネックス『CB901 アイアン』【ヘッドデータ分析で判明】
GD 最後に『CB901』アイアンがおすすめのゴルファーについてお願いします。 松尾 他のヘッドデータに触れるとフェースプログレッションが小さく設定されてグースネック形状になっています。ボールを包み込みながらつかまえて飛ばせるところも特徴的なアイアンです。そして軽量設計で力に自信がないゴルファーでも扱いやすく、ストロングロフトを生かして飛ばせることを踏まえると、軽く振り抜きショートホールで確実に飛ばして狙いたいゴルファーにいいでしょう。
モチっとした軟鉄鍛造の打感!
ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打および計測ヘッドは7番、シャフトは「REXIS KAIZA-i HP」でフレックスSです。掲載数値はすべて実測値となります。 クラブ長さが37.13インチと「標準的」ですが、クラブ重量が388.6グラムと「軽く」、スウィングウェイトがC8.3と「非常に小さい」ので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントが262万g・㎠に抑えられ、計測数値のみで推察するとドライバーのヘッドスピードが39m/sくらいのゴルファーにとってタイミング良く振りやすくなっています。 ヘッド形状はフェースが長く、全体的に大きくなったことで、構えた時に安心感があります。そして「強めのグースネック」でボールをつかまえるイメージが出ています。 実際に試打したところ、ヘッドは全体的にオーソドックスな形状で構えやすく、強めのグースネックと丸いトップラインのおかげでアドレスでボールを包み込むイメージが出ています。またフェースのヒール側の高さに比べてトウ側が低めに設定されているので、アドレスではややフラット感が出ています。
試打シャフトはカーボン複合素材でかなりしっかりとしていて、インパクトの「再現性も高い」感じです。そしてカーボンシャフトと軽いクラブ重量、小さく抑えられたスウィングウェイトから非力なゴルファーでも振りやすいのが特徴です。 軟鉄鍛造ヘッドで打感が良く、インパクト音も低く、グースネックで球をつかまえるイメージで打っていて気持ちが良かったです。 リアルロフト角が29.0度とストロング設定で飛びを追求しているアイアンです。しかし他のシニアの方々にも打ってもらいましたが、フェアウェイのあるがままの状態からでは球が上がりにくい場面がありました。この飛距離性能を最大限発揮する場面はティーアップしたティーショットになるでしょう。 フェースが長めのアイアンながらもヘッドのネック軸回りの慣性モーメントが5467g・㎠(基準値:5500~5999g・㎠)と抑えられていることで「ヘッドの操作性が良く」、インテンショナルに弾道を操作しやすくなっています。 バウンス角が6.0度と適度に付いていることで、ダウンブローに上から打ち込むとソールの抜け感が良かったです。軽い重量設計で振りやすい、さらにヘッドの操作性が良く、軟鉄鍛造特有の心地良い打感で飛ばせるアイアンです。 ※週刊ゴルフダイジェスト2024年9月3日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より
週刊ゴルフダイジェスト