汽車のいない「汽車公園」 地域の回覧板でも会場案内に記載、京都府福知山市で住民に愛される施設
かつて国鉄機関区が置かれ鉄道のまちとしてにぎわった京都府福知山市。市内には鉄道関係の施設や跡地が多く残るが、中には変わった「汽車公園」も。 東堀、市立桃映地域公民館横にある大正東公園は、地元の子どもたちから「汽車公園」と呼ばれ親しまれている。ところが、園内を見渡すと、滑り台やブランコなどはあるものの、汽車に関係するものは見当たらない。 3日に開かれた大正地区公民館主催の夏まつりの回覧文書にも、「会場 大正東公園(汽車公園)」とあるほど、地元で認知されている。 市都市交通課によると、この公園は1988年(昭和63年)に開設。広さ1898平方メートルの園内には、かつて汽車型の遊具があった。市に残された設計図によると、汽車は高さ(車輪部から煙突まで)1・5メートル、横3・48メートルで、内側が空洞になったもの。「ここで遊んだことがある」と記憶している地元住民によると、当時から汽車公園と子どもたちが呼んでいたという。 遊具は撤去されたが、そのころからの愛称が今も受け継がれている。