家具の固定や食料備蓄 地震臨時情報受け、市が呼び掛け【山陽小野田】
8日に日向灘を震源とするマグニチュード7・1の地震が発生し、気象庁が南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表したことを受け、山陽小野田市は、ホームページなどで改めて地震への備えを周知し、非常持ち出し用品の準備や避難場所の再確認を呼び掛けている。 南海トラフ地震が発生した場合、市内では最大震度5弱、最高津波高は3・7㍍が想定されている。国は、震度6弱以上の激しい揺れや高さ3㍍以上の津波が予想される地域で、この水位より高い堤防が無い地域など1都2府26県の707市町村を防災対策推進地域に指定。県内では山陽小野田市、宇部市など瀬戸内海に面した15市町が含まれている。 市は具体的な備えとして、ホームページに▽家具の固定、高所に物を置かないなど落下防止対策▽水や食料の備蓄▽非常用持ち出し袋の準備▽避難場所や避難経路の確認▽家族との安否確認方法の共有―の5点を挙げた。 非常用持ち出し袋は、支援物資の到着に時間がかかることを想定し、7日分程度の生活必需品を備えることが望ましい。チェックリストを参考に貴重品や非常食、携帯ラジオ、懐中電灯、応急医薬品、生活用品(下着、軍手、雨具、紙おむつなど)を準備し、持ち出しやすい場所に置いておくことを勧めている。 「どこに誰と避難する」などの行動を時系列的に整理する「防災行動計画(マイ・タイムライン)」も考えておくことで、被災直後に余裕を持って安全な対応を取ることが可能になるという。 ホームページや公式LINEの「山陽小野田市Webマップ」でハザードマップが閲覧できる。南海トラフの項目を選ぶと、地域ごとの想定震度や避難場所といった必要な情報も確認できる。 市水道局では、断水に備えた水のくみ置きを促している。飲料水は1人1日3㍑として3日分の確保が目安で、3日程度で交換。浄水器を通した水や煮沸した水は、塩素による消毒効果がなくなるため、毎日交換する必要がある。風呂などに水をためておくとトイレの水を流すときにも役立つという。 市危機管理室の奥田孝則室長は「日頃から災害に備えている人は再確認し、まだの人はできるところから準備して」と呼び掛けた。