「普段健康な人なら、自力で治せる病気の一つ」…《インフルエンザ警報発令中!》医療機関が休みの新年でも慌てないための心構え
年末年始を控え、各地で季節性インフルエンザの患者数が急増している。東京都はこれまでに「警報レベルに達した」と発表している。年末年始、帰省を考えている人も少なくはないだろう。ただ、赴いた先で発症する可能性がないわけではない。 【マンガ】子どもの中学受験で「悪意なき毒親」が誕生してしまう「切なすぎる理由」 前編記事『「こんな激痛は久しぶり」「今年は重いような気がします」…《インフルエンザ警報発令中!》感染のピークは年末年始か「帰省しない選択肢も」専門家が警鐘』に引き続き、専門家に聞くと――。
インフルエンザは自力で回復できる病気の一つ
「今月22日までの1週間で、都内418か所の医療機関から報告された季節性インフルエンザの患者数は1万6727人に達しました。一医療機関あたりの平均は40.02人で、前週の17.36人から2倍以上に急増しています。東京都以外でも神奈川、千葉、埼玉、大阪、京都、愛知など各地で“インフルエンザ警報”が発令されています」(全国紙社会部記者) インフルエンザ流行警報が発表されたのは新型コロナ禍前の2019年1月以来。およそ6年ぶりのことだという。 年末年始は普段は離れて暮らしている家族が集まる機会だが、高齢者や基礎疾患を持つ家族がいる場合、インフルエンザに感染させてしまえば重症化するリスクは高まる。そのため、自分の体調はもちろん、帰省先の家族の体調が思わしくない場合には接触は控えるよう配慮するのが無難だ。 無理して年末年始に帰省する必要はないかもしれない。 とはいえ、年末に感染したインフルエンザが年始に発症したらどうすればいいのだろう。多くの医療機関は休みになる。治療を受けようにも休日診療所など、場所は限られてしまう。 前編記事に引き続き、感染症に詳しいKARADA内科クリニックの田中雅之院長に聞いた。 「基礎疾患のない方であれば、インフルエンザは自力で回復できる病気の一つです。ただ、症状がだいぶ辛く感じることを頻繁にお見受けすることも事実です。薬が手に入りにくい、医療資源が乏しい地域、いわゆる医療過疎地域に帰省する人で、心配されるかもしれませんが、それなりに活動能力の高い人ならば通常は重症化のリスクは低いです。 感染者が増加すると病院の受け入れ態勢に影響を及ぼす可能性はあります。帰省を予定する場合だけではなく、年末年始に発症した場合でも発症時の対応を視野に入れておくことが大切です。受診せずお手持ちの薬などを使って治す、といった選択肢も視野に入れておいてもいいかもしれません」 前出の田中院長によると、現在のところ検査薬や治療薬も枯渇する心配はないという。