「オオタニを見てると笑顔に」アルテューベもジャッジも…MVP盟友・大谷翔平との“幸せなライバル関係”「すごいアスリート。球界最高」
“論争”から解放…両リーグでMVPとなった2人
<名言2> 彼は世代を担う才能だ。 (アーロン・ジャッジ/NumberWeb 2021年7月5日配信)https://number.bunshun.jp/articles/-/848712 ◇解説◇ MVP投票権を有する30人の記者は、ここ数年と違って「ジャッジかオオタニか」で迷う必要はなかっただろう。 2024年のメジャーリーグMVPはア・リーグがヤンキースのジャッジ、ナ・リーグがドジャースの大谷翔平に決まった。それぞれ2年ぶり2度目、2年連続3度目の受賞となったが――2人の2021年以降の打撃成績を並べると、あらためて当代きっての大打者であることがわかる。 〈21年〉※マークはMVP受賞年 大谷:打率.257 46本塁打100打点26盗塁 OPS.964※ ジャッジ:打率.287 39本塁打98打点6盗塁 OPS.917 〈22年〉 大谷:打率.273 34本塁打95打点11盗塁 OPS.875 ジャッジ:打率.311 62本塁打131打点16盗塁 OPS1.111※ 〈23年〉 大谷:打率.304 44本塁打95打点20盗塁 OPS1.066※ ジャッジ:打率.267 37本塁打75打点3盗塁 OPS1.019 〈24年〉 大谷:打率.310 54本塁打130打点59盗塁 OPS1.036※ ジャッジ:打率.322 58本塁打144打点10盗塁 OPS1.159※ 21年から23年まで、大谷はここに「投手としての成績」が加算され、さらにはア・リーグのエンゼルス所属だった。ゆえにいわゆる“MVP論争”が起きた。とはいえ30本を優に超えるホームラン数や「.900」を超えると一流と言われるOPSでも、ここ2年で「1.000~1.100」台をマークしている。大谷がドジャースに移籍したことで初となる“MVPそろい踏み”となったのも、自然なことだろう。
WS前に「すごいアスリート。球界最高」と絶賛
論争から超越したところで、ジャッジ本人は大谷の才能を認めていた。冒頭の言葉はメジャーで二刀流が覚醒した21年、ヤンキース戦でのこと。敵地に乗り込んだ大谷は、ヤンキースタジアムで2打席連続ホームランを放ち、ニューヨーカーをア然とさせた。その試合後、MLB公式サイトの取材に応じたジャッジが口にしたのが「世代を担う」という“オオタニ評”だった。 そこから3年後、ヤンキースとドジャースという二大名門球団によるワールドシリーズで、ジャッジvs大谷が実現した。杉浦大介記者の取材によると、大舞台を前にした会見でもジャッジは「すごいアスリートだし、球界最高の選手。このゲームの素晴らしいアンバサダーでもある」と大谷を絶賛するなど、その評価は何も変わらない。 MVP発表のテレビ中継でも司会者が触れた通り、大谷は左肩のリハビリの経過を踏まえた上で、2025年に投手復帰を果たせば、強打者たちと再び相まみえることになる。大舞台でバッターボックスに立つジャッジ、アルテューベとの対決……想像するだけでも、夢は膨らむ。 〈大谷MVP特集:つづく〉
(「スポーツ名言セレクション」NumberWeb編集部 = 文)