70歳を超えて働くのは、もはや当たり前に?「人生100年時代」に向けて50代が知っておくべき「定年前後の制度」【FPが解説】
新たなチャレンジに向けた職業訓練・教育訓練給付金
再就職に向けてスキルを身に付けたい場合、失業手当の受給資格があれば「公共職業訓練」にチャレンジする方法もあります。自費でスクールなどに通うより安く学べ、なおかつ、失業手当をもらえる期間が訓練終了日まで延長されます。 さらに、受講手当、通所手当、寄宿手当などを受けられる場合もあり、サポートを受けながら学ぶことができます。ただし、訓練の種類やコースによっては受講できる年齢に制限があるため注意が必要です。 失業手当の受給資格がない方には「求職者支援訓練」があり、自宅からオンラインで受講できるコースなどもあります。また、雇用保険の被保険者で条件を満たせば、「教育訓練給付金」を利用して、指定の教育訓練を受ける際に受講料の一部を補助してもらうことができます。 これらの制度にチャレンジしたい場合は、ハローワークで一度相談してみましょう。求人情報や職業相談、職業訓練の案内など、さまざまなサービスが提供されています。 また、現在は民間の再就職支援会社や転職エージェントも活用できます。キャリアカウンセリングや面接対策などのサポートを受けることができます。ただし、会社や担当により紹介先やサービスに差があるため、見極めは必要となります。
「人生100年時代」に向けて、この先のライフスタイル・ワークスタイルを考えてみよう
「人生100年時代」は他人事ではなく、現実味を帯びてきました。老後、年金と積み上げた資産だけでは生活に不安があるから働いているのだとしても、それまで培ってきたスキルや知見は貴重なもので、それを社会に還元している高齢者を拝見すると、素晴らしいと感じます。 また、50代から新たなスキルを習得して、セカンドライフを充実したものにするのも一考です。人生の後半戦、どんなライフスタイル・ワークスタイルでいくか、一度考えてみてはいかがでしょうか。 村井美則 ファイナンシャル・プランナー 【参考】 厚生労働省令和4年就労条件総合調査結果の概況 内閣府令和5年版高齢社会白書 厚生労働省ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)
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