クリスマスとお正月に合うワインは?ソムリエ紫貴あきが選ぶロゼと泡
クリスマスはおしゃれ、お手頃ワインを
クリスマスやお正月など、親戚や友人・知人らが集まる機会には、おいしいワインが欠かせないという人も多いのでは。日本最大級のワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」の人気講師で、このほど「キャラクターでわかるワイン図鑑」(かんき出版)を出版した紫貴あきさんに、年末年始に味わいたいお勧めのワインを教えてもらいました。 クリスマスの夜は、恋人と2人きりのパーティーを――。そんなふうに考えている人に紫貴さんがお勧めするのは、ロゼワイン「ウィスパリング エンジェル」です。 南フランスのプロバンスを代表するワイン生産者シャトー デスクランは、多くのワイン評論家やジャーナリストから注目され、「ロゼワインの品質を引き上げた革新的なワイナリー」と称されています。 そのシャトー デスクランが、「グルナッシュ」「サンソー」「ロール」の3種のブドウをブレンドして作った、淡いピンク色のお酒です。 ラズベリーやクランベリーなど赤いベリーのアロマが特徴で、口に含むとフレッシュな果実味に凝縮感のある酸味が感じられます。 フランスのラグジュアリー企業グループ「LVMH」傘下に入っているシャトー デスクランならではの華やかさは、ワインのネーミングやおしゃれなラベルにも反映されています。 「値段は税抜きで3100円とお手頃。でも、味は本格派なので、コストパフォーマンス重視のカップルがクリスマスで楽しむのにお勧めです」(紫貴さん)
おせち料理にはシャンパンがお勧め
おせち料理をはじめとする和食によく合うのが、スパークリングワインの最高傑作と称されるシャンパンです。スパークリングワインは、炭酸ガスが食べ物の癖を包み込んでくれるため、どんな料理にも合います。特にシャンパンには、焼いたパンのような複雑な香りが備わっています。「この『シャンパン香』のおかげで、普段はワインと組み合わせるのが難しいと言われるような魚卵や酢の物などの食事にも合わせられます」と紫貴さん。お正月向けの一品として挙げたのが、フランス北東部に位置するランスで1729年に創業したルイナールのシャンパン「ブラン・ド・ブラン」です。 白ブドウ100%で作られ、さわやかで軽快な味わいが特徴。うまみを生かした和食との相性は抜群だといいます。実は、和食のみならず、キムチやグリーンカレーといったかなり癖の強い食べ物にも合うのだそう。「繊細な泡が食品の癖をすべてカバーしてくれるのです。どんな食べ物にも合わせやすい“万能選手”です」と紫貴さんはシャンパンを高く評価しています。 「アルコールが苦手だけど、クリスマスやお正月をお酒でお祝いする雰囲気は味わいたい」という人に向いているのが、アルコール度数0.1%未満のワインテイスト飲料です。中でもお勧めなのは、南仏ラングドック・ルーションのワイン生産者「ドメーヌ・ピエール・シャヴァン」と、ワイン専門店「エノテカ」が共同開発した「ジョエア・オーガニック・スパークリング・シャルドネ」(アルコール度数0.051%)。本格的なスパークリングワインの味わいを楽しめるだけでなく、グラス1杯(100ミリリットル)当たりのカロリーが13キロカロリーと、一般的なワインの5分の1程度に抑えられており、低カロリーな点も魅力の一つです。