平畠啓史チョイス“至極の11人”|魅力的なサッカーを展開した湘南から最多3人を選出。MVPは3連勝のきっかけを作ったFW【J1月間ベストイレブン7月】
ワクワクする仕掛けが魅力の横山
芸能界屈指のサッカー通で、J1からJ3まで幅広く試合を観戦。Jリーグウォッチャーとしておなじみの平畠啓史氏がセレクトする「J1月間ベストイレブン」。7月の栄えある11人はどんな顔ぶれになったか。 【画像】トップリーグに続々参戦!2024年夏に海外で新天地を求めたサムライたち ――◆――◆―― 世の中はオリンピック一色の感はあるが、まもなくJ1再開。その前に7月を振り返る意味でも、7月のJ1ベストイレブンとMVPをいつも通り勝手に決めて勝手に発表。 横浜と鳥栖は4試合。その他のクラブは3試合を消化。湘南が見事3連勝を達成した7月のベストイレブン、GKはG大阪の一森純。3試合で負けた湘南戦の1失点のみ。その湘南戦でもルキアンのヘディングシュートを好セーブ。セーブした後に興奮してガッツポーズを見せるわけでもなく、ディフェンスを怒るわけでもなく、余裕の表情を見せた。 あのような表情は確実にチームに安心感を与える。安定感のあるプレーで、今シーズンのG大阪の失点の少なさに大きく貢献している。 ディフェンスは3バックで、右から鹿島の関川郁万、横浜のエドゥアルド、湘南の鈴木淳之介。 人に対して好対応を見せた関川だが、ゴールカバーやシュートブロックなど最終局面でも身体を張り、守備でチームに勝点をもたらす重要な働きを見せた。 身体を投げ出したように見えて、そこから足がひと伸びするエドゥアルド。フィード、ミドルシュート、セットプレーでのヘディングシュートなどディフェンスながらチームに勢いを与えた。 キム・ミンテ不在時に3バックの中央を任せられたMFの鈴木。キム・ミンテが復帰すると3バックの左に。中盤の選手ということもあるが、ドリブルで持ち運ぶのが上手いし効果的。24節・G大阪戦ではドリブルで抜け出したウェルトンを追い、ボックス内でスライディング。決定機を見事に防ぎ、守備でも大きく貢献。湘南の3連勝を後方から支えた。 右のワイドには原田亘、左のワイドには横山歩夢と鳥栖の2人をセレクト。右サイドバックの原田のキックの正確性には目を見張るものがある。長めのサイドチェンジのパスも距離感ぴったり。24節・広島戦の60分、福田晃斗に左足で出したスルーパスは絶妙。今シーズンは右サイドバックに面白い選手が多いが、鳥栖の原田にも注目してほしい。 スピードに乗ったドリブルから左サイドでチャンスメイクする横山は3ゴール。見ていてワクワクする仕掛けが魅力だが、その仕掛けがアシストやゴールに繋がり相手にとって恐い選手に進化。と思ったら海外移籍噂の報道も。もう少しJリーグで見ていたい気もするが、海外に行くのなら、ぜひ活躍してほしい。
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