世界大会の東京開催目指すブラインドラグビー、日本代表が初海外遠征…イギリスでイングランド代表などと対戦
【ロンドン=蒔田一彦】視覚障害者がプレーできるラグビー「ブラインドラグビー」の日本代表チームが、初の海外遠征として英国を訪れ、23日にイングランド代表チームなどと対戦した。日本ブラインドラグビー協会は、2027年に東京で世界大会を開催することを目指し、国内外での普及に力を入れる考えだ。
ブラインドラグビーは15年に英国で考案された。1チームは7人で、ボールを持った選手の体に触れることでタックルとみなす。19年に英国からコーチが来日して講習会が開かれたのを機に、日本でも広まった。協会によると、22年から毎年全国大会を開催し、6チーム前後が参加している。
今回は20~50歳代の10人が代表チームに選ばれた。23日にはロンドン近郊でイングランド代表とアイルランド代表(2チーム編成)の計4チームで対戦し、日本は2位に入った。キャプテンの原聡選手(38)は「歩幅や腕の長さなどが国内の選手とは違い、対応が難しい部分もあったが、練習の成果を発揮できた」と手応えをつかんでいた。
今後は日本やイングランドなどが中心となって国際的な競技団体を結成し、27年秋に東京で世界大会の開催を目指す。協会の橋本利之会長は「10か国以上の参加が目標。今はチームのないアジアや南半球の国々にも声をかけたい」と話した。