アメリカで「飲酒運転」の基準がユルユルな信じられない理由
交通警官の主な仕事は渋滞解消・混雑解消なので、混雑する交差点周辺付近の駐車違反だけをターゲットにしているのです。逆に、仮に取り締まったとしても渋滞解消の効果が見込めない昼間の時間帯には、そもそも駐車違反の取り締まりをしないわけです。道路が混雑していないのであれば、駐車違反もそのまま見逃すということです。 一方、日本では仮に渋滞の原因にならないような場所、緊急車両の通行の邪魔にならないような場所でも、駐車違反の車があればまったく影響のない駐禁の取り締まりをしています。 現在は民間に委託されていますが、その人的コストは、本当に必要なものなのでしょうか。それをもっと有効なところへ活用するほうがいいのではないかと思うのですが、日本人はいつ何時も「きっちり」「かっちり」の杓子定規が正しいという固定観念に囚われているので、警察官は大して効果のない仕事を一生懸命させられているわけです。 ● 多少飲んでいても逮捕しない アメリカの飲酒運転のルール また、飲酒運転でも、日本人からしたら考えられないようなルールが適用されます。 アメリカでは飲酒が可能になる年齢は21歳で、21歳以上でなければお酒の購入と販売ができません。その際には、IDの提示が求められることは、日本人の皆さんもご存知でしょう。
また、アメリカは路上やビーチなどでは飲酒が禁止されています、そのため、渋谷のハロウィンのように路上で飲酒し、騒いでいる光景を見ることはありません。 そして、アメリカにおける飲酒運転の基準は、なんと血中アルコール濃度0.08%以上。つまり、多少飲んでいたとしても飲酒運転で逮捕されることはないのです(編集部注/日本の飲酒運転の基準は同0.03%)。ただ、0.08%以上という基準値以外にも、警察官が「正常な運転ができていない」と判断した場合には逮捕される可能性があります。 アメリカの飲酒運転に関するルールは、単純です。多少アルコールを飲んでいたとしても、真っ直ぐ歩けて「正常な運転ができるレベル」ならお咎めなしということなのです。何でも「きっちり」「かっちり」の日本人からすれば、信じられないようなルールでしょう。 しかし、完全な車社会であるアメリカで、日本のような超厳格な基準を適用したら、レストランもバーも売上がガクンと落ちてしまいます。家族でバーベキューを食べに行って、一杯もビールを飲めないという状況では、車の運転をするお父さんからしたら、ストレスがたまります。