陸上自衛隊第15旅団 沖縄戦で「持久戦」指揮し住民犠牲招いた旧日本陸軍司令官の辞世の句をHPに掲載
陸上自衛隊第15旅団のホームページに、沖縄戦を指揮した旧日本陸軍の牛島司令官の辞世の句が掲載されていることが分かりました。識者は「沖縄の心とはそぐわない」として見直すよう求めています。 【写真を見る】陸上自衛隊第15旅団 沖縄戦で「持久戦」指揮し住民犠牲招いた旧日本陸軍司令官の辞世の句をHPに掲載 牛島満司令官の辞世の句が掲載されているのは那覇市に拠点を置く陸上自衛隊第15旅団のホームページで、組織の沿革について紹介する項目で、1972年の沖縄の本土復帰当時の幹部の訓示と合わせて句を紹介しています。 この辞世の句について識者は「天皇制国家を意識したもので、沖縄の住民の犠牲について一顧だにしていない」と指摘し、自衛隊が沖縄戦としっかり向き合っていないことの表れだと苦言を呈します。 ▽沖縄戦研究者・吉浜忍さん 「これだけ多くの犠牲を出した沖縄戦で、住民としっかり向き合わないで、作戦とか司令官の思いを語る、認識するというのは良くないのではないか」 牛島司令官は沖縄戦を率いた旧日本陸軍第32軍のトップで、本土防衛のための持久戦に持ち込むため「南部撤退」を命じ、その後多くの住民が犠牲となりました。 ▽沖縄戦研究者・吉浜忍さん 「15旅団は沖縄戦をしっかり学んで、やっぱりこれはそのまま掲載したら、沖縄の心とはそぐわないのではないかと」「沖縄戦や沖縄戦の教訓を自衛隊自身は学んでほしいと思いますね」 この句を掲載した意図や理由について第15旅団は「現時点ではコメントできない」回答し、6月4日現在、掲載されたままとなっています。
琉球放送