【EWC:チームKWT】第3戦鈴鹿8耐!トラブルによる無念の未完走 最終戦への意気込みを新たに
────────── 21日/決勝レース ────────── 決勝日は鈴鹿8時間耐久ロードレースらしい猛暑日となった。 予選順位は高くないものの、決勝を見据えたセッティングを進めていたため、表彰台を目指して戦い抜こうとモチベーション高く始まった決勝前のウォームアップ走行では、マシンセッティングが良くなりグレゴリー選手が良いアベレージで周回を重ねていく。そんな最中、グレゴリー選手が転倒を喫してしまう。 グレゴリー選手は転倒による負傷でドクターストップを余儀なくされる。急遽スターティングライダーをグレゴリー選手からクリスチャン選手に変更し、グレゴリー選手の気持ちも背負って2名のライダーで挑む過酷なレースに。 18番グリッドから飛び出したクリスチャン選手、スタートで少し出遅れてしまうも3ラップ目で15位まで順位を取り戻す。その後も好ペースで周回を重ね、7ラップ目には1つ順位をあげて14位につける。TeamKWTは燃費の良さが強みのため、他チームがピットインをする中粘り強く走り続け、5位でピットインする。初の鈴鹿8時間耐久ロードレースで、さらには2名体制と過酷な状況にも関わらず、笑顔を見せるクリスチャン選手にチームの志気も高まる。 続くロマン選手、ピットアウトし14位につける。良いペースで周回を重ねていくも46ラップ目に急激にタイムを落としてしまう。クリスチャン選手同様に初めて鈴鹿8時間耐久ロードレースを経験するロマン選手、ピット内のチームクルーにも不安が過る。 そして53ラップ目に転倒してしまい、緊急ピットインするもピット内で意識を失い倒れこんでしまう。すぐにメディカルセンターに運び込み処置をしてもらうも、やはり慣れない鈴鹿サーキットの暑さで熱中症を起こしてしまっていたようだ。既に2名体制でレースを行っていたため、事実上走行不可能となってしまったものの、ドクターの判断とライダーの気持ちを鑑みて、チームはリタイアするのではなく今後の経験の為諦めずにゴールを目指す方向へ切り替えることに。クリスチャン選手には自身のスティント数を全うしてもらい、良いアベレージで周回を重ねて来年への可能性を魅せてくれた。 レース終盤になると、幸いにも体調を崩していたロマン選手が回復して、走行したい意欲を見せてくれたためラストスティントを走り、ゴールを切ってもらうことに。そして周回数123回、未完走扱いで真夏の祭典鈴鹿8時間耐久ロードレースの幕を閉じた。 我々にとって非常に厳しい戦いとなったが収穫も大きく、次戦のボルドール24時間耐久にむけての準備が整ったと言えるだろう。