女子格闘技界注目の美女戦士・ケイトロータスが戦い続ける理由「人生を変えてくれたのが総合格闘技やし周りの人たちやから、その人たちのために強くなりたいです」
――強くなりたいという思いがある一方で、有名になりたいという気持ちもあります? ケイト うーん、前までは「有名になりたい」なんて考えてなかったんですけど、最近は引退後のこともぼんやり考えるようになって。なんかこう、格闘技以外に自分に自信が持てるものがほしいと思って、じつは芸能事務所に入ったんですよね。 ――おお~、そうなんですね。 ケイト そういう芸能のお仕事も何かできればなあと思うから「有名になりたい」という気持ちは今はあります。ただ、完全に格闘技という土台があってこそなんですけどね。まあ、SNSのフォロワー数を増やしてて損することはないやろうと思うし。だから、はじめから「芸能人になりたい」とかではないです。 ――デビュー当初のインタビューを読むと「ビジュアルだけで注目されるのに抵抗がある」とおっしゃってたもんね。 ケイト だって「美人ファイター」なんて言ってもらってますけど、普通に格闘技を抜いたらどこにでもおるような顔やし。格闘技があるからそうやって注目されてますけど、格闘技がなかったら普通の人なんでね。だからこそ、この前のKOはうれしかったんですよ。少しは「ケイトやるやん」と思ってもらえるようになったかなって。 ――ところで、ケイト選手ってインスタでよく料理している写真をアップしていますよね。料理はお好きなんですか? ケイト もう、物心ついたときからお母さんに包丁を握らされてたんです。お母さんも、おばあちゃんも、もともと料理屋さんしてたんで。私もお店で生ビールついだりして手伝ってたんですよ。 ――ちなみに、それは何屋さん? ケイト おばあちゃんは焼肉屋で、お母さんは和食料理のお店です。私はお母さんのお店をよく手伝っていたんですけど、ビール注いでたら「かわいいな」みたいな感じでお客さんによくお駄賃もらってました。仕込みも手伝わされてたんで、だいたいの料理はもう感覚でできますね。 ――では、ズバリ得意料理は? ケイト めっちゃ王道ですけどハンバーグです。けっこう面倒くさい料理やけど、自分のハンバーグはおいしいから作っちゃいますね。 ――それにしても「ケイト・ロータス」というリングネームはめっちゃいい名前ですよね。 ケイト ありがとうございます! 私、蓮の花がめっちゃ好きなんで「ロータス」と付けたんですけど「ケイト」は本名で。漢字で「恵音」と書くんですよ。お母さんに由来を聞いたら「あなただけの音だよ」と。「あなたに恵まれた音を拾って生きなさい」と言われました。 ――それは素敵な由来ですね。 ケイト だから、自分だけの音というと......今はミット打ちの音と料理してるときの音かな?(笑)。そんな、いい音をもっともっと響かせていきたいですね。 ●ケイト・ロータス1998年生まれ、兵庫県出身。164cm、49kg。2020年10月、DEEP JEWELS藤田翔子戦(アマチュアルール)で初めてMMAの試合に出場し、同年12月熊谷麻理奈戦でプロデビュー。その後、キングジム神戸所属からフリーとなり、現在は横田一則主宰のK-Clannで練習を重ねている。プロ戦績11戦5勝6敗で、2024年3月桐生祐子戦では自身初のKO勝ちを収めた。打撃も寝技もできるトータルファイターとしてRIZIN参戦を目指す。公式インスタグラム【@keito.ohy】 取材・文/松下ミワ 撮影/武田敏将