意外と知らない、ダイハツ不正問題で話題の「型式指定」って何だ?取り消されると何が困るの?
ダイハツからニューモデルが登場するのは当分先になる?
型式指定の取消処分を受けるほどの不正をした場合の対応というのが完全にルール化されているわけではないが、不正を行ったメーカーに対しての制裁措置としては、「不正の公表」、「当該型式指定申請の却下」、「当該メーカーの他車種の審査の一時停止」といった内容になるといわれている。 このうち「不正の公表」についてはすでに実施されているといっていいだろう。この制裁措置として注目したいのは、型式指定を取り消された車種以外にも影響することで、ダイハツが新型モデルの型式指定を申請しようとしても、しばらくの期間は門前払い扱いとなることが予想される。つまり、型式指定を取り消された車種の再販売がしばらくできないだけでなく、新型モデルの登場も期待できないということになるのだ。 ちなみに、車両型式の取消処分を受けたモデルが再生産されたケースというのは、2022年にエンジン関連の不正が発覚した日野自動車の例がある。 同社の大型トラック「プロフィア」は2022年3月に型式指定の取消処分を受け、同年11月に型式指定を再申請、2023年1月に型式指定を受け、同年3月より生産が再開した。この一例をもって結論づけることはできないが、型式指定を取り消されたグランマックス/タウンエース/ボンゴについても再販売までの時間はそれなりにかかるといえそうだ。
山本 晋也