「選挙の神様」が明かす黒子の存在「アピールするなんてご法度」、公選法に規定されない「グレー」な裏方たち
ただ、自身が見てきた実態として「選挙運動期間中の広報全般の企画立案を丸投げするケースもあるにはある」としつつ、「全部がそうかというとそうでもない。政治家は我の強い人も多いため広報の企画立案は主体的・裁量的に自ら行い、陣営に招き入れたPR担当者を単純に手足として動かすだけの人も多い」と明かした。
「実態はグレーで、違反か適法かの線引きは難しい。選挙のプロであれば『あうんの呼吸』でやってきたことだ」と指摘。「一つ一つの事案について、公が判断しているわけでもなく、実態は『やったもの勝ち』になっている。法は法として守らなくてはならないが、もはや形骸化したルールに意味があるのかは疑問だ」と指摘した。
「主体的・裁量的か」というあやふやな線引き。政治活動としてはOKでも、選挙期間になればNGとなる。別の名目でお金を支払っているのではと疑念を呼び、その選挙費用は後で公費でまかなわれるのだ。グレーだからこそ、高い能力とモラルが求められることは間違いない。