長い低迷を乗り越え「無双」の山田邦子とキャラ被り?西の女帝・上沼恵美子が伺う東京進出のタイミング
芸能界の重鎮たちの中に『ご意見番』とか『女帝』と呼ばれる人たちがいるが、“お笑い界の女帝”と言われて、すぐ頭に浮かぶのは上沼恵美子(69)だろう。とはいえ、彼女はあくまで“西の女帝”だ。 【帝王の熱愛】すごい!「お笑い界の帝王」明石家さんまと大竹しのぶのツーショット では、“東の女帝”はというと……。その座に鎮座すべく、最近めきめきと頭角を現してきたお笑いタレントがいる。山田邦子(63)である。 「学生時代に数々の素人参加番組に出演し有名人になると、’81年に大人気番組『笑ってる場合ですよ!』(フジテレビ系)の素人参加コーナー『お笑い君こそスターだ!』に出場。ここで持ちネタであるバスガイドのネタを披露し、チャンピオンに。『邦子のかわい子ぶりっ子』でレコードデビューもしています。その年の流行語『ぶりっ子』は、山田のギャグから生まれたものでした」(テレビ誌ライター) お笑いだけでなく同年にはドラマにも出演し活躍の場を広げていき、’88年から’95年まで、NHK「好きなタレント調査」において8年連続で第1位に。男性は明石家さんま、女性は山田が好感度タレントの代名詞だった。芸能界の歴史の中で、ゴールデンタイムの冠番組を持った女性ピン芸人は山田だけである。それゆえ芸能界で唯一『天下を取った女性お笑いタレント』と語り継がれている。 しかし『盛者必衰の理をあらわす』ではないが、山田の勢いが急激に低下し始める。超人気で高視聴率を取っていた冠番組が突如打ち切りになったり、新番組が振るわず、ドラマに出ればミスキャストだと叩かれる。週刊誌によるバッシングも続き、ついには好感度タレントのランクも急落し、テレビから消えていったのだった。 山田のコントを見る機会はなくなったが、本人は市民団体での活動やチャリティーなど、芸能界とは離れたところで地道な活動を続けていた。だが、お笑いへの情熱は一向に冷めることはなく、’09年、あるテレビ番組のインタビューで彼女はこう語っていた。 「私は“職業:お笑い”だから。まあ、色んな仕事してるけどね。もう、本職だからさ。これはやめたくないね」 そんな山田が復活したきっかけは、『M-1グランプリ2022』の審査員に抜擢されたことだった。当然、前任者の上沼と比較されるわけだが、評判は上々。 「独特のお笑いセンスを持つ上沼とはスタイルが違いますが、山田の笑いのセンスもかなり上質だと……。『やはり邦子さんのツッコミは鋭い』とお笑いのプロたちは脱帽していました」(キー局のプロデューサー) SNSでは山田を知らない世代からも、《このおばちゃん、面白い》 という声が上がり、若いテレビマンたちも山田に注目するようになった。 「その昔、芸能界を席巻しただけあって、トークはさすがです。笑いのセンスは衰えていないどころか、もっと面白くなったと思います。若いころの尖った部分がなくなり、円熟味とキレが加わりました。若い人にもしっかり響いていて、引っ張りだこになる理由がわかります」(前出・プロデューサー) 山田が女帝の座に就くのも時間の問題だという。一方、“西の女帝”の上沼だが、『M-1』審査員をやめた後、「満を持しての東京進出か……」といった噂が出ていたが、今の所、動きは見られない。 「関西での人気はいまだ衰えることはなく、大阪のおばちゃんのカリスマは健在です。東京進出に関しては、本人もまだ諦めていないと聞きます。しかし、向かおうとする敵地にここまで強力なライバルが出現するとは予想していなかったのでしょう。いま、東京に出ても『女帝キャラ』が被ることになり、上沼さんにとっては旨味がない。今は、タイミングを窺っているのだと思います」(在阪テレビ局プロデューサー) 視聴者は、東西お笑い界の頂点に立った女性ピン芸人の競演をいまや遅しと待っているーー。
FRIDAYデジタル