野村のスイス子会社と英ブレバン・ハワードの合弁会社「リブレ(Libre)」、トークン化ファンドをソラナ対応に
資産のトークン化にフォーカスしたスタートアップ「Libre(リブレ)」は、野村ホールディングスのスイス子会社であるレーザー・デジタル(Laser Digital)と、英ヘッジファンドのブレンバン・ハワード(Brevan Howard)が支援するWebN Groupの合弁会社。同社は、米オルタナティブ投資管理のハミルトン・レーン(Hamilton Lane)のクレジットファンドをはじめ、多数のブロックチェーンベースのファンドをソラナ(Solana)ブロックチェーンに接続している。 同社のトークン化ゲートウェイをソラナブロックチェーンに追加することで、ユーザーは初めてチェーン上で、ハミルトン・レーンのSCOPE、ブレバン・ハワードのMaster Fund、ブラックロック(Blackrock)のICS Money Market Fundにアクセスできるようになると、Libreはプレスリリースで述べた。 既存の金融資産(いわゆるRWA:リアルワールドアセット)をトークン化する動きが強まっており、最大手のブラックロックをはじめとする資産運用大はパブリックブロックチェーンを採用している。Libreはまず、イーサリアムのレイヤー2チェーンであるポリゴンを使って、ブロックチェーンファンドの提供を開始した。 関連記事:野村のスイス子会社と、英ブレバン・ハワードが「リブレ(Libre)」を始めた理由──巨大資金がオルタナティブ資産に流れ込む イーサリアム互換チェーンを超えた動きは、ソラナ上に初めて登場した機関投資家向けオルタナティブRWAファンドとなったとLibreのCEO、アヴター・サーラ(Avtar Sahra)氏は述べた。ソラナへの拡張で、Libreは一般公開前にすでに2000万ドル(約31億2000万円、1ドル156円換算)近いTVL(預かり資産)を集めた。 「ソラナの金融サービスにとっての重要性は、二次取引においてきわめて大きい」とサーラ氏は語った。 「ソラナは、スループット、つまり1秒あたりの取引数と、取引間のレイテンシー(待ち時間)を削減する能力を備えたチェーンを開発した。今年後半に二次取引サービスの開始を予定しているため、すべてのファンドへのアクセスをソラナ上で提供することにした」 例えば、ステーブルコインの保有から追加利回りを得たいと考える機関投資家にとって、マネーマーケットファンド(MMF)は有用だ。一部の投資家は、ハミルトン・レーンのSCOPEが提供する約9%の高利回りを求めるだろうと、サーラ氏は指摘した。 「今回のローンチにより、プライベート市場で生み出された歴史的に高いリターンとパフォーマンス機会へのアクセスが拡大し、同時にすべての投資家にとって効率性と透明性が向上する」と、ハミルトン・レーンのデジタル資産責任者、ビクター・ジュン(Victor Jung)氏は声明で述べている。 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:Libreのアヴター・サーラ(Avtar Sahra)CEO(提供:サーラ氏)|原文:Solana Sees Arrival of Nomura, Brevan Howard-Affiliated Tokenization Firm Libre
CoinDesk Japan 編集部