9月の定時到着率、ピーチ好調続く JALはトップ10返り咲き=英Cirium調査 B
英国のデータ分析会社「シリウム(Cirium)」が公表した2024年9月の航空会社別の定時到着率によると、運航規模の大きな航空会社を示す「グローバル(全世界)」部門は、2カ月連続でアエロメヒコ航空(AMX/AM)がトップとなった。日系大手2社のうち日本航空(JAL/JL、9201)は9位で、2カ月ぶりにトップ10に返り咲いた一方、全日本空輸(ANA/NH)は2カ月連続でトップ10圏外となった。「LCC」部門では、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)の好調が続いている。 【写真】足もとが広いピーチのA321LR 航空会社別のデータでは「アジア太平洋」と「北米」「欧州」「中南米」「中東・アフリカ」の5地域別に集計。便数や提供座席など運航規模が大きく、アジアや欧州、北米など3地域以上に就航する航空会社を「グローバル」とし、定刻に対して15分未満の遅延を「定時到着」と定義する。 このほか単一機材で運航している航空会社など、LCC(低コスト航空会社)各社を中心として「LCC」に分類。LCCの区分は、国連の専門機関ICAO(国際民間航空機関)のカテゴリーに準拠した。 ◆グローバル 全世界の航空会社を対象にした「グローバル」部門は、アエロメヒコが1位を獲得。定時到着率は91.13%、運航便数は1万5344便、運航の完了・達成率を示す「コンプリーションファクター」は99.56%だった。日本勢は2022年11月から1年11カ月連続で首位を逃している。 2位はサウジアラビア国営のサウディア(前サウジアラビア航空、SVA/SV)で定時到着率が89.40%、3位はコロンビアのアビアンカ航空(AVA/AV)の88.74%。日本勢で唯一のトップ10入りとなったJALは、83.18%で9位だった。 ◆アジア太平洋 アジア太平洋は、タイ・エアアジア(AIQ/FD)が1位を獲得。定時到着率は86.40%、運航便数は8827便、コンプリーションファクターは99.91%だった。 2位はJAL(83.18%)、3位はANAで定時到着率が79.48%だった。 ◆LCC LCC部門の1位はゴル航空で、定時到着率は86.70%、運航便数は1万7956便、コンプリーションファクターは98.98%だった。 2位はタイ・エアアジア(86.40%)、3位はピーチで定時到着率が86.12%。日本勢でトップ10にランクインしたのは、ピーチ1社のみだった。
Yusuke KOHASE