60歳代の親の貯蓄が50万円しかない…年金だけで何とかなる?!老後の「生活費」と「年金受給額」を確認!
親の老後生活について、不安を感じる人もいるかもしれません。 老後は一般的に収入が減るため、十分な貯蓄がない世帯は生活水準を落とす必要があります。 ◆【一覧表で見る】60歳代の貯蓄額&生活費&年金受給額 では、老後を迎える60歳代の親が50万円の貯蓄しかない場合、老後生活を送ることは可能なのでしょうか。 本記事では、貯蓄50万円のみで老後生活を送れるのかを解説します。老後にもらえる年金やかかる生活費を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
60歳代はどれくらい貯蓄があるのか
まず、周りの60歳代はどれくらい貯蓄があるのかを確認しましょう。 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、60歳代二人以上世帯の貯蓄額は以下のとおりです。 ●60歳代二人以上世帯の金融資産保有額 ・非保有:21.0% ・100万円未満:5.9% ・100~200万円未満:4.5% ・200~300万円未満:4.3% ・300~400万円未満:3.0% ・400~500万円未満:1.9% ・500~700万円未満:7.2% ・700~1000万円未満:6.7% ・1000~1500万円未満:6.8% ・1500~2000万円未満:5.4% ・2000~3000万円未満:9.5% ・3000万円以上:20.5% ・無回答:3.2% ・平均値:2026万円 ・中央値:700万円 貯蓄の中央値は700万円ですが、貯蓄が100万円未満の世帯の割合は26.9%と高いです。貯蓄が50万円しかない世帯はそこまで珍しくないことがわかります。
老後はどれくらい生活費がかかるのか
それでは、貯蓄50万円のみで老後生活を送れるのかシミュレーションしてみましょう。 まずは、老後にかかる生活費を確認します。総務省統計局「家計調査報告書(家計収支編)」によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯の平均支出とその内訳は以下のとおりです。 ●65歳以上の夫婦のみ無職世帯の支出(月額) ・食料 7万2930円 ・住居 1万6827円 ・光熱・水道 2万2422円 ・家具・家事用品 1万477円 ・被服及び履物 5159円 ・保険医療 1万6879円 ・交通・通信 3万729円 ・教育 5円 ・教養娯楽 2万4690円 ・その他の消費支出 5万839円 (諸雑費 1万9835円) (交際費 2万4230円) (仕送り金 969円) ・直接税 1万3090円 ・社会保険料 1万8435円 ・合計 28万2497円 ※端数処理 税金や社会保険料を含めた平均支出は月28万2497円となっています。食費が月7万2930円ともっとも割合が高く、次に交通・通信費、交際費と続きます。 また、65歳以上単身世帯の平均支出は月15万7673円です。 持ち家か賃貸かなどによっても水準は異なりますが、一つの目安にしてみてください。