2016年の『逃げ恥』以降一気に広がった<家事代行サービス>。サービスを手掛けるベアーズ利用者の感想で一番多かったのはまさかの…
東京都の発表によると、2024年1月時点で従業員30人以上の都内企業のテレワーク実施率は約41%だそう。新型コロナウイルス感染症の蔓延によって、急速にテレワークが普及しました。そのようななか「家での食事回数も掃除の頻度も増え、『家事を手伝ってほしい』という需要が高まりました」と語るのは、株式会社ベアーズ取締役副社長・高橋ゆきさん(「高」は正しくは「はしごだか」)。高橋さんいわく、「家事代行サービスは、社会の“幸循環”の切り札」だそうで――。 【書影】自分らしい生き方を手に入れるために役立つ考え方をアドバイス!『ウェルビーイング・シンキング』 * * * * * * * ◆ドラマ「逃げ恥」のヒットと家事代行の利用拡大 2016年にTBSのドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」が放映され、大ヒットしました。 新垣結衣さん演じる主人公の森山みくりは、家事代行サービスのスタッフ役で、星野源さん演じる30代で一人暮らしの津崎平匡の家を訪問するという設定です。 私はこのドラマの家事監修と指導を担当しました。 この頃から、家事代行サービスは一気に広がります。 今では、子育て中の夫婦だけでなく、一人暮らしや高齢夫婦など様々な方が、当社のお客様になってくださっています。 全体の半数が共働き夫婦、残りは、専業主婦、一人暮らし、高齢夫婦がほぼ3分の1ずつです。
◆満足度調査 ベアーズのお客様に行った満足度調査では、大変面白い結果が出ています。 家事代行サービスを利用した感想で一番多いのが「夫婦げんかが減った」というもの。 2番目が「子どもから『お母さんが優しくなった』と言われた」、3番目が「同性の友達から『若返った』と言われた」というものです。 家事というのはエンドレスで、気づかぬうちにストレスが蓄積します。「すべて自分でやらなくてもいい」と思うだけで、心に余裕が生まれるのでしょう。 家事代行はサービスの受け手ばかりでなく、担い手も輝くことができます。 主婦として、母親として生きてきた人生のキャリアをまるごと生かし、「誰かの人生のお役に立ちたい」と情熱と誇りを持って各家庭をサポートできるのは、素晴らしい経験になるはずです。 「逃げ恥」以降は、ベアーズのスタッフの若年化が進み、20代、30代の女性が「家事代行の仕事をしたい」と入社してきてくれました。 現在、10代から80 代までが「ベアーズレディ」と呼ばれる家事代行スタッフとして活躍してくれています。登録者数は6万人に上ります。