発売から25年。椎名林檎『無罪モラトリアム』はなぜ衝撃と呼ばれたのか─亀田誠治が語る「ないがち」な革命
『無罪モラトリアム』は、なぜ「衝撃」と言われ続ける?
発売から25年経っても、「衝撃」と言われ続ける『無罪モラトリアム』。その理由を、亀田誠治がどう分析するのか。 亀田:やっぱり「ないがち」だったんだと思います。それまでになかったものが生まれた。すごく大事なことをみなさんにお伝えしたいんですけど、今までになかったものが突然変異で生まれたわけではないんです。林檎さんは僕の部屋に来て「ビートルズのホワイト・アルバム好きです」「美空ひばりさん好きです」と言った、つまり彼女の中にさまざまな音楽の蓄積があった。彼女を感動させた、彼女を形作った先輩たち、先人たちが作った本当に尊い音楽があって、そのバトンが渡されていった結果、どこかで全部を吸収したものがビッグバンを起こすというか。ここで初めて「ないがち」の革命が生まれるんです。なので僕らは「ないがち」だけど0からこの衝撃を生んだわけではなくて、その衝撃を生むまでの音楽の道のりを切り開いていた全ての先輩アーティスト、もしくは自分たちの人生に影響を与えてくれた仲間、友だち、親、きょうだい、本当に全てに関して感謝の気持ちを込めて、この『無罪モラトリアム』がめちゃくちゃハッピーな空気で作れられていった、本当に伸び伸びと作られていったところに『無罪モラトリアム』が衝撃的なゆえんがあるんじゃないかなって思います。 今回『無罪モラトリアム』を語ってくれた亀田が実行委員長を務める無料イベント「日比谷音楽祭 2024」が6月8日(土)、9日(日)に東京・日比谷公園で開催される。出演者はスピッツ、小田和正、Aile The Shota、キタニタツヤ、東京スカパラダイスオーケストラ、新妻聖子、ハラミちゃんなど。 「日比谷音楽祭 2024」 https://hibiyamusicfes.jp/2024/ J-WAVE『SONAR MUSIC』は、月~木の22:00-24:00にオンエア。