『イッテQ』『それスノ』『何かオモ』がトップ3 7月クールレギュラーバラエティ注目度ランキング
海外をテーマにした番組が上位にランクイン
テレビ画面を注視していたかどうかが分かる視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、7月クールに民放キー局で放送されたレギュラーバラエティ番組の注目度ランキングを作成し、人気の傾向を分析した。 7月クールレギュラーバラエティ注目度ランキング
■TBSとフジの番組が上位に並ぶ 今期の特徴として、海外をテーマにした番組が上位にランクインしていることが挙げられる。コロナ禍で制限されていた海外ロケが以前と変わらない規模で実施できるようになり、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)をはじめ、海外からタレントを招いての企画や、海外での撮影を含む番組が3つもランクインする結果となった。 また注目すべきは、TBSとフジテレビがランキング上位の多くを占めている点。トップ15のうち、11番組がこの2局の番組という結果は、両局がターゲット視聴層を明確に捉えた番組構成や企画力に強みがあることを示している。視聴者層の幅広いニーズに応える柔軟なアプローチが功を奏したと言えるだろう。 一方で、コア視聴層の注目を集めているのは、必ずしもゴールデンタイムの番組だけではない。深夜枠で人気を集めているフジテレビ『何か"オモシロいコト"ないの?』がその好例だ。この番組は、若年層からの高い注目度を獲得し、ランキング3位にランクインした。深夜枠でのコア層注目度が上昇している理由は、視聴者がテレビを通じて新鮮で挑戦的なコンテンツを求めていることの表れであり、こうした意欲的な番組制作の背景には、MCの個性や斬新な企画が強く影響していると考えられる。
■「大一芸合宿 in 山梨県・長野県」に高注目度 最近では4年ぶりの衝撃的な復帰を果たした手越祐也の出演回が大きな話題を呼んだ『世界の果てまでイッテQ!』。7月クールバラエティ注目度ランキングにおいても、コア視聴層注目度で堂々の1位を獲得した。この期間の放送では、長年愛されてきた番組ならではの企画が続いたことも、多くの視聴者を引き付けた(※10月13日放送の手越祐也出演回は本ランキングの集計対象外)。 9月15日の2時間スペシャルでは、内村光良の還暦を祝う「大一芸合宿 in 山梨県・長野県」が行われた。番組の顔である内村さのために、『イッテQ!』メンバーがほぼ総出演。いとうあさこやみやぞんによるピアノ連弾や蓼科山での登山企画など、豪華な内容で視聴者を魅了した。放送後には、TVerや日テレ無料の見逃し配信で5日間で220万回以上の再生を記録し、同局バラエティ番組史上最速の視聴回数となった。 最近では元NEWSの手越祐也が4年ぶりに番組へ復帰したも大きな話題に。この復帰回は配信でも大きな反響を呼び、TVer配信開始からわずか8日間で421万回再生という驚異的な記録を達成。バラエティ番組における歴代最高記録を更新する快挙となった。日本テレビの福田博之副社長も「多くの方に受け入れられた感触がある」と手応えを語り、手越の今後の出演について「『また見たい』という声にできるだけ応えたい」と前向きな姿勢を示している。 『イッテQ!』は4月クールのコア視聴層順位でも2位にランクインしており、番組の底力と視聴者からの厚い支持がうかがえる。おなじみのイモトによる珍獣ハンター企画や、デヴィ夫人の女子会、女芸人ダイエット合宿 in 韓国など、女性出演者が活躍する企画が多い点も特徴だ。女性視聴者が楽しめる番組作りを意識しており、そのことが広い視聴者層の獲得につながっているのだろう。 手越の復帰により今後の展開にも期待が高まり、注目度のさらなる上昇が予想できる。