韓国旅客機事故、ロビーに響く家族の泣き声 146人の身元確認
(CNN) 韓国南西部の務安(ムアン)国際空港で乗客・乗員179人が死亡した旅客機事故から一夜明けた30日、遺体の身元確認作業が続けられた。同空港のターミナルには遺族らが集まり、悲痛な泣き声が響いた。 【映像】韓国旅客機事故、悲嘆に暮れる遺族 格安航空会社(LCC)、済州(チェジュ)航空の旅客機が着陸に失敗して大破・炎上したこの事故では、搭乗していた乗客175人、乗員6人のうち、乗員2人を除く全員が犠牲になった。韓国国土交通省によると、これまでに146人の身元が確認された。 同空港の出発ロビーには犠牲者の家族が集まり、抑えた声で祈りの言葉をつぶやいた。ロビーには待機する家族のためのテントが並び、互いに抱き合って涙を流す姿が見られた。 事故を起こした旅客機は29日朝、タイ・バンコクから務安に向かっていた。当局によると、着陸に失敗する前、操縦士は鳥と衝突するバードストライクがあり、非常事態を報告したという。バードストライクが発生する直前、管制塔から操縦士に鳥について警告を出していた。 事故現場からはフライトレコーダーとボイスレコーダーが回収された。フライトレコーダーの方は損傷が激しく、ソウルで分析されるが、場合によっては米国に送られる可能性もあるという。事故原因の調査には米国家運輸安全委員会(NTSB)も加わる。 事故機はボーイング737ー800型機。国土交通省は、韓国の航空会社が運航する全ての同型機、計101機を検査すると明らかにした。 大統領職務を代行する崔相穆(チェサンモク)経済副首相兼企画財政相は事故が発生した29日に現地入りし、7日間の服喪を宣言した。