倖田來未が故郷・京都で凱旋初ライブ「笑顔で頑張ったから今がある」
生まれ育った場所、あったかいライブでした
──反響はどうでした? 私が生まれ育った場所で初めてライブを共有しようと思ってくださるファンの方が多いのか、全国からたくさん集まっていただいたので、すごくあったかいライブでした。「おかえりー!」という声も多くいただきました。 ──MCは? テンションが高くなるとどうしても(しゃべりが)速くなるんです。京都もやや速めで。実は最初のMCで、必ず毎公演マネージャーさんにMCが速いかどうか確認してもらっています。あまり速いとお客さんに申し訳ないので、地方によってトークの速さを変えています。(京都の初日後に)「MCも楽しみの一つです」というメッセージをいただいて、「ああ、倖田來未のライブってMCも大切なんだ」って改めて思いました。 ──お友達や親戚の方などもいらしてたのですか? はい。関西の友達は毎回足を運んでくれますし、今回は恩師も来てくださって緊張しました。 ──恩師と会われたのはいつ以来ですか? 5年前に大阪の公演にお越し頂いて以来です。当時「倖田は音楽の道に進むべきだ」って言ってくださったその恩師が、ライブ後に「ものすごく心に響くライブだった。最後の“ありがとう”っていう一言がすべてを物語っていてすごくよかった」って言ってくださいました。
成人式、入る自信がなく帰った京都会館
──新しくできたこの場所(ロームシアター京都)でというのは、いかがでしたか? 京都会館だった頃、母に着物を仕立ててもらい、祖母に着付けてもらい成人式で京都会館へ来たのですが、まだ歌で納得いく結果が出せていないという気持ちが自分の中にあり、胸を張ってそこに立てなくて悔しくて帰った記憶があります。 たくさんの方に倖田來未を知っていただいた後も賛否両論の意見もあり、後ろ指差されているんじゃないかとか考えて自信がなかったんです。 今考えると出ておけばよかったなとも思いますが、当時は無理だったんです。少し前(2016年1月)に京都市公式アプリ「Hello KYOTO」のオフィシャルアンバサダーに就任させていただき京都市長と記者会見させていただいたのですが、倖田來未になってからその時まで一歩も踏み入れたことのない場所でした。 音もすごく聴きとりやすくてものすごくいいホール。歌うほうから見るとオペラ会館のような、客席がせり上がっていてほんと包まれているような、そんなあったかい気持ちになれる会場だなと。音作りもすごくスムーズにできたし、実際やってみて歌いやすい場所という印象です。 ──今回は胸を張って京都に帰ってきたっていう感じでしょうか。 デビュー15周年イヤーの際にアリーナツアーをやらせていただいて、15年続けるっていうのは容易ではない、15年経っても大きなステージに立たせていただけるのはすごいことだなと肌で感じました。そういう意味ではやっと今、自信を持てたというか……もうちょっと早く自信を持てればよかったのですが、持てずにいて。 ここ3年ぐらいで、倖田來未の音楽だけじゃなくて人間性も知った上で、ファンの方達は愛してくれていると感じられるようになって。「倖田來未の曲に、メッセージに励まされた」「またライブに来たい」っていうメッセージや手紙をいただいたりして。無償の愛というか、自分のことを信じてくれているファンのことをこれからも信じて、私自身も信じてもらえるように歌っていかなきゃいけないなとすごく感じています。