スコットランドだけじゃない 世界の「独立予備群」は?
■チェチェン(ロシア)
ロシアと中東の境目にあるカフカスは、18世紀にロシア帝国によって征服され、ソ連時代にもその一部とされました。1991年のソ連崩壊の前後から、カフカスの先住民族チェチェン人は独立を要求し始めましたが、モスクワはこれを拒絶。1994年には独立を阻止するためにロシア軍が派遣され、チェチェン戦争が幕を開けたのです。 戦況が泥沼化するなか、チェチェン独立派の中でもアル・カイダと繋がりのあるイスラム過激派が台頭。その標的はモスクワ市民にも向けられるようになり、2002年10月の劇場占拠事件をはじめ、地域を超えた無差別テロの様相を強めました。2007年10月にはイスラム系独立派の一部が北カフカス一帯での「カフカス首長国」の独立を宣言。ただし、その「独立」はどの国にも承認されていません。また、カフカス首長国は2013年12月に発生したロシア南部のボログラードでの駅舎爆破事件などにも関与しているとみられます。