【銀座老舗グルメ】一生に一度は食べたい。『三笠会館』の「鶏の唐揚げ」はなぜスゴいのか
丸鶏をさばいて調理しているので、一皿にモモ肉、ムネ肉、手羽元、ドラムスティックなど、さまざまな部位が盛られており、それぞれ違った味わいを楽しめるようになっています。この贅沢感、思わず「やっぱり銀座は違うな~」と唸ってしまいます。 そのままでもちょうどいい味付けですが、添えられている練りがらしや、胡麻塩、レモンで変化をつけられるので、お好みで調整してビール以外にハイボールやスパークリングワインにも合わせるのも最高。練りがらしと胡麻塩は創業者の考案でメニュー誕生当初から添えられていましたが、レモンは昭和50年代から添えるようになったそうです。
スパイシー&フルーティなカレーも外せない逸品
三笠会館といえば、もう一つ名物メニューがあります。それが「インド風チキンカレーランチ 骨付きチキン・砂肝入り」(2100円・ランチのみ提供)。こちらにも骨付きチキンがゴロゴロと入っています。
お味はというと……“老舗の味”のイメージをいい意味で裏切られました! スパイスが幾重にも複雑に絡み合った味わいは本場のインドカレーのようであり、そこに通奏低音のように日本の老舗レストランのホッとさせるやさしい味もあり、チラホラと潜んでいるマンゴーチャツネのフルーティさが華やかさを添えていて……ものすごくオシャレな味なんです。骨つきチキンのほかにコリコリした歯ごたえの砂肝が、またいいアクセントになってる!
レシピは、三笠会館伝の創業者・谷善之丞が支援したインド独立運動の志士から伝えられたものを受け継いできたそうで、メニューとして提供し始めた1950年代からスパイスの比率を守っているとのこと。こんなモダンな味を当時から提供していたことに驚かされます。
ティラミスブームも先取り! 業界に新風を巻き起こし続ける
2025年に100周年を迎える三笠会館。長きにわたり愛され続けてきた理由について、三笠会館の広報担当・堀田瑞江さんは次のように語ります。 「ご家族でのご利用いただく機会も多い店なので、お父様がお子様を連れてきて、そのお子様が大きくなられてまたお子様を連れて……と、長くご愛顧いただいています。ありきたりではありますが、当店のモットーは、変わらないために、変わり続けていくこと。新しいことをいち早く取り入れる社風なんです」