法政大子会社が工事丸投げ 特命発注を取りやめに
法政大の子会社が、競争入札を経ない特命発注で大学から受注したキャンパス内の修繕工事を他の施工業者に丸投げしていたとの指摘を受け、大学が特命発注を取りやめていたことが21日、共同通信が入手した内部文書などから分かった。工事を複数に分割して発注していた事例もあり、主な原資である学費や補助金が適正に支出されていたか、議論を呼びそうだ。 【写真】退学希望者が続出「幻滅大学」の酷すぎる実態 コロナで浮き彫りになった格差 20年
子会社はエイチ・ユー(HU)で、2001年設立。法政大の100%出資企業で、学内の保守管理や学生向けの物件紹介事業などを展開している。建設業法は、建設業者に対して丸投げを禁止している。同社は13年に建設業を廃業した。 大学側は丸投げについて「事務をHUに行わせることで、本学全体のコスト削減を図るためだった。工事のコストダウンが図られ『不当な中抜き』をしていたという認識はない」としている。 大学では、理事会での承認が必要な大規模工事と区別して、突発的に修繕が必要となる緊急性の高い300万円未満の工事を「小規模修繕工事」と定義し、HUに特命発注してきた。