白目にシミ?黒目が欠ける?「目の日焼け」の問題点 侮ってはいけない「紫外線のダメージ」を専門家に取材
■子どもにも紫外線対策をしっかり 子どもと大人で目が浴びる紫外線量には差はないのか。 大人に比べて身長が低いため地表からの紫外線の反射光を浴びやすいこと、子どもは大人よりも瞳が大きいため、水晶体が紫外線を透過しやすいことなどの特徴が挙げられる。 子どもによっては、18歳になるまでに一生分の50%を浴びているそうだ。 そうした状況にもかかわらず、紫外線から目を守るサングラスを使っている子どもや若者が少ない現状を、佐々木さんは危惧する。
「特に、野球やサッカーなど屋外の部活に参加している子どもは、最長で大人の3倍の時間を外で過ごしています。子どものうちに紫外線を大量に浴びてしまうと、成人後に翼状片や老眼、白内障などの目の病気の早期発症リスクが高まります。子どもの紫外線対策こそ重要です」(佐々木さん) 外出するときは、子どものうちから、できるだけUVカット機能付きの眼鏡や帽子などで紫外線対策をしておいたほうがいいそうだ。 (取材・文/石川美香子)
金沢医科大学眼科学講座主任教授 佐々木 洋医師 1987年金沢大学医学部卒業後、自治医科大学眼科入局。アメリカ・オークランド大学眼研究所研究員等を経て、2005年より金沢医科大学眼科学講座主任教授。「特定非営利活動法人 紫外線から眼を守るEyes Arc」理事長も務める。国内外で紫外線関連眼疾患の疫学調査を実施している。
東洋経済オンライン医療取材チーム :記者・ライター