この日の行列は、男性が8割、女性2割

　再び列に戻り、待つこと1時間。いよいよ筆者の番になりました。ただひたすら立っていただけなのに、入店するだけでなぜか達成感が込み上げてきます。案内されたカウンターの席には、「THERMOS（サーモス）」の真空断熱タンブラーに入った冷えたお水が用意されていて、癒やされます。

ドイツの魔法瓶メーカー『サーモス』の温・冷が長持ちするタンブラー

　厨房を見ると、男性スタッフが2人。コンロには中華鍋が2つあり、片方でモヤシを炒め、片方ではスープを温めているようです。

カウンターからの眺め

　座ってからは、待つことなく数分でお客さんたちに丼ぶりが提供されていきます。私の前にいた若い男性2人組は、一口食べると、お互いに顔を見合わせて「ウンウン」と頷き合い、嬉しそう。 　そうこうするうちに、筆者の「味玉味噌ラーメン」も登場しました。

『味噌っ子ふっく』の「味玉味噌ラーメン」1100円

　とろりとした味噌スープに、炒めたもやし、挽肉、濃い色のメンマ、そして分厚いチャーシューが2枚。その下には、黄色くて丸みを帯びた極太麺。1時間待った甲斐があるビジュアルです。 　いざスープをすすってみると、深いコクと旨味が一気に体に染み渡ってきて、体がのけぞりそうになりました。ダシと味噌が織りなす重層的かつ奥深い味わい。このスープのひと口だけで、手間暇をかけ、さらに独自の工夫をしているであろうことがわかります。

味噌の香りもコクも深みもパーフェクトなスープ

　そして、三河屋製麺の麺がまた美味しい。口に入れたときの麺のなめらかさ、噛んだ時の歯ごたえ、そしてスープと絡んで口に残る後味まで、完璧です。

黄色味を帯びた、もっちり極太麺が味噌スープによく合う

　完璧に近いスープと麺に加え、丼の中に少量入っている挽肉や、濃い味付けのメンマなど、脇を固める脇役たちも素晴らしい。特にモヤシの旨さたるや。強火で炒めているので、ほんのり焦げ目もあったりして、これが美味しいことこの上なし。モヤシ、増量すればよかったと後悔。 　というわけで、幸せな時間は15分足らず。外に出ると、まだ20人以上の行列です。しかし、これは並ぶ価値がありますよみなさん。なんなら、もう一度、最後尾についても良いと思ってしまうくらいの美味しさでした。

●SHOP INFO 店名：味噌っ子ふっく 住：東京都杉並区上荻2丁目40-11 TEL：03-6913-6649 営：平日11:00～15:00 18:00～21:00 土日祝：11:00～15:00、17:00～21:00 （※売り切れ次第終了） 休：火曜