鹿島建設がWeb3サービスの実証実験、現場でのインセンティブにJPYC活用
鹿島建設は、建設現場のDXを推進するネクストフィールドとWeb3企業のUPBONDが共同開発した建築業界向けWeb3サービス「GOヘイ!」を利用した実証実験を自社の現場で開始した。 この取り組みで鹿島建設は、プリペイド(前払式支払手段)型日本円ステーブルコイン「JPYC」を技能労働者へのインセンティブとして導入し、技能労働者の処遇改善と現場運営の効率化を目指している。 技能労働者は、アプリを通じて相互評価を行い、その評価に基づいてポイント(トークン)を獲得。獲得したトークンはJPYCと交換可能で、将来的には現金同様の利用が計画されている。 また、セガ エックスディーの協力により、ゲーミフィケーション要素が導入されており、継続的な利用を促進する機能が実装されている。さらに将来的には、ウォレットに蓄積される信用情報を活用し、技能労働者の金融サービスへのアクセス改善も検討されている。 リリースによると、実証実験に参加した現場からは「今回の実証実験の現場のみではなく、他の現場でもGoヘイ!を使うことができれば、もっと積極的にGoヘイ!を使用するようになるのでは」「1人でアプリ利用するよりも、現場のみんなで利用する方が盛り上がる」といったフィードバックが寄せられているという。 実証実験は、将来的に業界共通のシステムとなる可能性を持つ取り組みとして位置付けられている。今後、多言語対応、外国人技能者対応、CCUS(建設キャリアアップシステム)との連携、資格情報や経験情報の共有、建設業アプリや給与システムとの連携が計画されている。 |文:栃山直樹|画像:リリースから
CoinDesk Japan 編集部