ウォール街のボーナス、ほぼ全ての分野で大幅増へ-2021年以来
(ブルームバーグ): ウォール街の今年のボーナス支給額は、ほぼ全てのセクターで大きく増加する見通しだ。実際にそうなれば2021年以来となる。
報酬コンサルティング会社ジョンソン・アソシエーツが12日発表したリポートによると、投資銀バンカーやトレーダー、資産運用およびウェルスマネジメント業務に携わるバンカーの年末インセンティブ報酬は2桁台の増加になる見通し。債券引き受け業務に従事するバンカーの賞与は、取引量の増加や資本市場の回復を背景に、最大35%増加する可能性があるという。
ジョンソン・アソシエーツのマネジングディレクター、アラン・ジョンソン氏は「今年はほぼ全ての金融セクターで大幅増という異例の年だった。多くの人は有頂天とまでは言わないが、それなりに幸せを感じるだろう。各社は2025年について楽観的だ」とインタビューで述べた。
米利上げを受けて株式や債券の発行を見合わせていた法人顧客が、市場に戻りつつある。同リポートでは、株式トレーダーのボーナスは最大20%増、債券トレーダーのボーナスは5-10%増が見込まれている。
高金利や地政学上の懸念で低迷していた企業の合併・買収(M&A)活動も回復し始めており、M&Aアドバイザーの今年のボーナスは最大10%増える見通し。
ジョンソン氏は、トランプ次期大統領の下では「規制が緩和される公算が大きい」とし、M&A活動がさらに活発化する可能性があると指摘した。
原題:Bonuses Set to Grow Across Wall Street for First Time Since 2021(抜粋)
--取材協力:Todd Gillespie.
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Katherine Doherty