「言語化できないリーダー」は無能? 優秀なリーダーになるための言語化のコツとは?
● 言語化が苦手なリーダーは、頭の中を整理するのが苦手 「明確に伝えられない、話すのが苦手」と課題に感じていると、どうしても伝え方、話し方、表現の仕方に目が向いてしまいます。しかし多くの場合、言語化が苦手なリーダーは、表現ができないのではなく、自分の頭の中を整理するのが苦手なんです。整理できていないから言葉で伝えられないんです。 そのため、そのリーダーが話し方やコミュニケーション手法を学んでも、問題は解決しません。ポイントは「発信する以前の情報整理」にあります。頭の中を整理し、情報が整理されれば、自分も明確に理解できますし、相手にも言葉で伝えることが簡単になります。 ● 言語化が苦手なリーダーが、今日からやるべきこと では、そんなリーダーは何をすればいいのか? 話をまとめるのが苦手で、うまく言葉にして伝えられない人は「数」を意識することをおすすめします。 たとえば、自分が相手に伝えたいことを「数」で考えたり、チームが抱えている課題を「数」で探したりするのです。 一般的には、「この場でメンバーに伝えなければいけないことは何だろう?」「どうすれば伝わるだろう?」と自問します。でも、この自問の仕方が悪い。そもそも話をまとめるのが苦手な人が「何だろう?」「どうすればいいだろう?」と考えても、頭の中を整理することはできません。「伝えなければいけないことは何だろう?」ではなく、「伝えなければいけないことは、いくつあるだろう?」と数で問いかけてみてください。驚くほど頭の中が整理されていきます。 また同じように、「このチームが抱えている課題を特定しよう」ではなく、「このチームが抱えている課題は、いくつあるだろう?」と質問を変えます。こう問いかけるだけで、状況が整理されます。そして相手にも伝えやすくなります。 言語化とは、明確化のことです。日本語で話せば言語化できたというわけではありませんし、逆に言葉にしなくても状況と情報を整理し、明確にすれば言語化できたことになります。情報整理も言語化の一部ですので、まず「数」で考えてみることをおすすめします。
木暮 太一