RKB毎日放送

14日夜、北九州市小倉南区のファストフード店で、中学生の男女2人が男に刃物のようなもので刺され、女子生徒が死亡した事件。 発生から丸1日が経過し、徐々に状況が明らかになってきた。 ■大通りに面し人通りも多い店で…中学生2人が刺される 事件が起きたのは14日午後8時25分ごろ。 北九州市小倉南区の「マクドナルド322徳力店」で、「ナイフで刺された」と通報があった。 刺されたのは、塾帰りに店を訪れた中学生の男女2人で、このうち、中学3年の中島咲彩さん（15）が搬送先の病院で約1時間半後に死亡。 司法解剖の結果、死因は腹部を刺されたことによる失血死と判明。傷は1か所で抵抗した跡などはなかったという。 また、一緒にいた男子生徒（15）も腰のあたりを刺され、病院で治療を受けているが命に別状はないという。 男は、刃物のようなものを持ったまま、店から北の方向に徒歩で逃走したとみられている。 近所の住人「パトカーのサイレンがうるさくて、これまでに聞いたことがないくらい。怖いですね、やっぱり。早く捕まってほしい」 ■わずか30秒足らずの犯行　男子生徒「まったく知らない人に刺された」 捜査関係者によると、被害に遭った2人は店に入って約10分後にレジの列に並び、その直後に男に襲われたとみられている。 2人はレジの前に並んだ数人の客に続いて、列の最後尾に並んでいた。 男は、入店後すぐに無言で2人を立て続けに刃物のようなもので刺して逃走。 捜査関係者によると犯行はわずか30秒足らずの間に行われたという。 男に刺された男子生徒は警察の聞き取りに対し、「まったく知らない人に刺された」と話している。 ■男は刃物を持ったまま逃走か　警察が殺人事件として捜査 警察によると、逃げたのは身長170センチほどの40歳くらいの男で、灰色の上着に黒のズボンを着用し、黄色っぽい履き物をはいていたという。 警察は15日、小倉南警察署に刑事部長以下91名体制の捜査本部を設置、殺人事件として逃げた男の行方を追っている。

■事件受け教育委員会が臨時休校や保護者の付き添いによる登下校呼びかけ 事件を受け、北九州市教育委員会は、被害生徒が在籍する中学校を16日は臨時休校にすると決定。 他の市立学校（小・中・高）についても、登下校時に可能な限り保護者が付き添うか集団で行動するよう、地域やPTAなどに協力を要請したほか、警察にも巡回強化を要請した。 さらに日没後の下校を避けるため当面の間、部活動を含めて午後5時までに下校させる対応をとることにしている。